村の女性グループが提案 白馬村から広がれ鮮やか「花ごはん」

生春巻きに包まれているのは、パンジーなどの食べられる花。花が入ったゼリージャム。食用の花、エディブルフラワーは洋食向きかと思えば、乾燥させて粉節やごまと混ぜ合わせると「花ふりかけ」になり、塩漬けするとおむすびの具にもなるという。
目にも鮮やかな「花ごはん」。白馬村で、宿泊施設や飲食店に花の色彩や造形美を生かした華やかな料理を提供してもらい、夏の誘客につなげようというプロジェクトが始まりつつある。
村内の女性グループ「白馬Women’sClub」が提案。観光客や地元の住民に、SNS(会員制交流サイト)などで拡散してもらうことも期待しているという。
“インスタ映え”、確かにしそうです。

工夫のレシピで夏の誘客へ

「白馬Women’sClub」は宿泊施設、飲食店の経営者など女性11人でつくるグループ。白馬、小谷村内で植物観察を楽しむ夏恒例の「白馬Alps花三昧(ざんまい)」(7、8月=村観光局などでつくる実行委員会主催)への誘客策として、一工夫を盛り込もうと「花ごはん」を企画した。
グループが7、8日に料理研究家脇雅世さん(東京都)を招き、村内で開いた花ごはんの講習会には、飲食店や宿泊施設の関係者を中心に延べ170人余りが訪れた。
脇さんがグループからの依頼を受け、花ごはんの一例として考案したレシピを紹介。池田町などで生産されたエディブルフラワーを使った生春巻き、サラダなどのほか、乾燥させた花を一度溶かしたあめに載せて再び固めた「エディブルフラワーキャンディー」、粉節などと混ぜた「花ふりかけ」など手軽に作れそうなものもある。深みのある赤色に染めた煮リンゴを重ねて、バラの花を模したタルトも大きな注目を集めた。
「花ごはん」の定義は幅広い。エディブルフラワーを使ってもいいし、脇さんのタルトのように花の形を模してもいい。ドリンクやデザートに花をちょこんと載せてみるだけでも、見た目が格段に向上する。昔から食べられてきたオクラの花などを調理する—。これもれっきとした花ごはん。門戸は広く、奥深い世界だ。
8日の講習会に参加した「PENGUINCAFE」(白馬村北城)の店長、大石学さん(44)は「花をフレンチトーストに載せたり、モヒートのミントの代わりに浮かべてみたりといろいろアイデアが浮かんだ」と花ごはんのメニュー化に前向き。グループが各講習会後に行ったアンケートでも、好意的な声が多く寄せられたという。
グループは昨年秋に結成。村の課題について話し合う中で、冬に比べて来客が落ち込むグリーンシーズンの観光誘客に着目。女性目線から、今年で16回目を迎える「花三昧」に、花を「食べる」楽しみを加えようというアイデアに至った。
村観光局もこの動きを歓迎し、期間中に見どころの会場を回る中で花ごはんの提供店に立ち寄って食事を取る「花ごはんツアー」を実施する予定だ。
村の基幹をなす観光業は外国人スキー客らでにぎわっているものの、グループの発起人で「白馬リゾートホテルラ・ネージュ東館」(北城)支配人の塩島和子さんは「地域ぐるみで盛り上げる態勢を取らなければ、国際的な競争の中で取り残されてしまう」と危機感も抱く。「『花ごはん』という共通のテーマに向かって取り組むことで、事業者間のつながりも深めるプロジェクトにしたい」と力を込める。
プロジェクトは、住民に浸透することも期待。グループの会長で「ホテル五龍館」(北城)代表の中村ゆかりさんは「インスタグラム(写真共有アプリ)などで村全体から発信してもらうことで、世界から『白馬の花ごはんって何?』と評判になれば面白い」と期待を寄せる。

脇さん提案のレシピ
(チーズとエディブルフラワーの取り合わせ)

【材料(6個分)】
クリームチーズ…………3個
プロセスチーズなどの
ハードチーズ……………50グラム
エディブルフラワー……適量
塩、こしょう……………少々
【作り方】
(1)プロセスチーズを6個のキューブ状に切る。
(2)クリームチーズは室温に置いて軟らかく練り、塩、こしょうを加えて6等分にする。
(3)プロセスチーズを芯にクリームチーズで包み丸く形を整える。ラップを使うとよい。
(4)丸めた(3)の回りにエディブルフラワーを貼り付ける。

(大山博)

投稿者: mgpress