2018信州総文祭 全国の強豪と競う 25年ぶりに復活のダンス

「これでどうだ!」と言わんばかりの“どや顔”で切れのあるブレイクダンスを決める田川高校(塩尻市)ダンス部の川崎勇樹さん(17)。松本蟻ケ崎高校で開いた初の高校ダンス部技術講習会(5日)で、県内計14校から集まったダンス部員約250人の目をくぎ付けにした。
2012年度から、中学校の体育で必修化して以来、キッズの習い事ランキングでも人気急上昇のダンス。8月に県内で初めて開く全国高校総合文化祭「2018信州総文祭」では、開催県が独自に設ける協賛部門にダンスが25年ぶりに復活する。
全国の強豪と競えるステージを目指し、県の大会で2連覇を目指す松本美須々ケ丘高、逆転を狙う蟻ケ崎高など、中信地区の高校ダンス部がしのぎを削る。

「指先までもっと伸ばして。目線も意識して!」。8日の放課後、軽快なダンスミュージックが流れる松本美須々ケ丘高校の中庭で、後輩に振り付け指導する3年生部員の声が響き渡った。
同校ダンス部は昨夏、信州総文祭のプレ大会として開いた「県高校ダンスフェスティバル」で最優秀賞を受賞。県内計24校約580人が出場する中、初の頂点に立った。
「気合だけはどこにも負けない。今年も絶対1位を取って、2連覇だ」と語るのは、3年生の佐藤里菜部長(17)だ。ほとんどの部員が高校からダンスを始めた初心者といい、佐藤部長も中学時代はバレーボール部に所属。2歳上の姉が同校のダンス部で、生き生きとかっこ良く踊る姿に憧れ「自分も」と入部した。
「最初は全くついていけず、リズムを取るのも難しかった。でも、毎日仲間と切磋琢磨(せっさたくま)しながら汗を流し、踊れるようになってくると本当に楽しくて」と佐藤部長。外部の指導は一切受けず、インターネットの動画サイトなどを参考にしながら独学で学び、振り付けも自分たちで考え、教え合っている。
昨夏に初優勝した影響か、今春は予想を超える新入部員23人が仲間に加わり、総勢51人に急成長した。
信州総文祭の100日前イベント(4月29日)では、山形村のアイシティ21でダンスパフォーマンスを披露。大会イメージソングに振り付けをし、他校の生徒や一般客らを巻き込んで“100人ダンス”を踊った。
3年生は7月の文化祭で引退し、信州総文祭には出場できない。佐藤部長は「2連覇してほしいが、1、2年生に余計なプレッシャーを与えたくない。残された時間、自分たちの持てるすべての技術を後輩に伝えたい」と思いを話す。2年の上條叶さん(16)は「美須々らしい踊りができたらいい。先輩たちの思いを受け継ぎ、納得のいくダンスを披露したい」と意気込む。

一方、負けじと気合十分なのが松本蟻ケ崎高ダンス部(40人)だ。美須々ケ丘高が初優勝した昨夏の大会で、2年連続2位にとどまり悔し涙。15年まで大会5連覇を遂げていただけに、今大会に懸ける思いはどこよりも強いという。
3年生の西沢李々華さん(17)は「自分たちの力だけでは限界を感じ、プロの教室に通ってダンスの基礎を学んだ。部員は全員女子なので、男子のような力強いブレイクダンスはできないが、団結力で勝負したい」。
ダンス経験者で、部を引っ張る2年生の小林結衣さん(16)は「今年こそ悲願の1位を奪還したい。みんなでダンスを踊っている時が一番幸せ。悔いが残らぬよう全力で挑みたい」と力を込めた。

信州総文祭のダンス部門は、木曽町の木曽文化公園文化ホールを会場に開催。8月10日、県内28校がコンテスト形式で発表し、上位4校が翌日、県外の代表11校とダンスバトルを繰り広げる。持ち時間は8分、選曲自由。プロダンサーらが踊りの技術や構成、振り付けの独創性などを審査。参加校との交流会も企画している。
【ミニコラム・蟻ケ崎高でワークショップ】
松本蟻ケ崎高校で5日に開いたダンス講習会は、世界的なダンサーISOPPさん(40)が講師を務め、ヒップホップの基本やステップなどをワークショップ形式で直伝した。
「あごは引いて、目線は真っすぐ。黙々と練習するのもいいけど、ダンスは楽しく、常に笑顔を忘れないで」とISOPPさん。プロのダンサーを派遣し、全国のダンス部を応援する人気イベントのひとつで、同校ダンス部が、応募のあった全国70校の中から選ばれた。
(高山佳晃)

投稿者: mgpress