【なないろキッズ】 #2 健やかな発達促す視点

「発達障がい」についてお話ししていきたいと思います。
この分野、まだまだ日進月歩!?発展途上!?で、用語が変わったり、それが示すイメージが徐々に広がってきていたりして、とても分かりにくいのです。
日本では2004年に「発達障害支援法」が制定され、行政上の支援の対象になってから徐々に広く知れ渡るようになってきました。それ以前にもこういうタイプの人たちを指し示す概念、診断名はあったのですが、広まったのはここ10年ちょっとです。
このため、今子育てしている親世代が子どものころは、「発達障がい」という言葉はあまり聞いたこともなかったでしょう。また、思い返せばクラスにも似たような子はいた、自分も似たような感じだったとしても、多くの場合は特別診断名がついていたり、何らかの支援を受けていたりしていなかったので、「わざわざ診断名がつくほどなのだろうか?」と感じたり、言われたりすることもあるかもしれません。
子どもの健やかな発達を促していくための新しい視点だと理解していただけるといいかなと思います。
「発達障がい」とは、脳機能の発達のアンバランスがあり、人付き合いや周囲の環境とのミスマッチで苦労することの多い障害です。
診断名としては、「自閉スペクトラム症」「注意欠如多動症(ADHD)」「限局性学習症(学習障害、LD)」などといったものがあります。発達のアンバランスがあっても、その特性に合った環境であれば大きな問題はなく、むしろ活躍している人も多いのが、こういうタイプの人たちを発達「障害」と呼んでいることの分かりづらいところなのかと思います。
次回以降、それぞれの特徴についてお話しします。