松本に「フリースペース十色」オープン 若者の居場所に

元養護教諭や引きこもりの当事者だった人たちが、若者らの気軽な居場所にと「フリースペース十色(といろ)」を松本市にオープンさせた。スタッフの中にはLGBT(性的少数者)や高校生も。悩みを抱える子どもや若者に寄り添い、自分なりの一歩を踏み出せるようサポートしていく。
「十色」は、同市原の市教職員住宅に開き、火、水、木曜の週3回開設する。
代表の三村慶子さん(62)は41年間、養護教諭として勤務。保健室で思春期まっただ中の子どもと関わる中、卒業後の様子が気になっていたという。学校や社会に適応しにくく、生きづらさを抱える子やその保護者を継続して支える場をと模索。同じような思いを持つ仲間に出会ったことや、市からの打診もあり開設を決めた。
スタッフは三村さんの他、産業カウンセラーで事務局の野見山ナオミさん(55)ら4人。体と心の性が一致しないトランスジェンダーの人もいる。
八島宏樹さん(35)は23歳から計8年間、引きこもりを経験。「自分を肯定し、認めてくれる居場所が大切。今も苦しむ当事者や家族のために、こうした場所で関わりを積極的につくっていきたい」
「十色」は十人十色から取ったといい、「10は10割など全てという意味もある。分け隔てなく全ての人が満たされる場所になればいい」と三村さん。訪れた人は悩みを話したり、パズルをしたり、散歩を楽しんだりと思い思いに過ごす。スタッフは利用者に寄り添い、同じ時間と空間を共有する。
三村さんは、「十色」を訪れた中学生が「うちじゃん」とつぶやいた言葉をうれしく思ったことも紹介。「ゆっくり確かに歩んでいきたい」
火・木曜の午前10時~午後3時半、水曜の午後2~5時。
(八代けい子)

投稿者: mgpress