【プレイバック2009~緑のキセキ】北信越リーグ7節・ツエーゲン金沢戦

2009年のサッカー北信越リーグは5月31日、7節を行った。1部で暫定3位の松本山雅FCは同4位のツエーゲン金沢と金沢市民サッカー場で対戦し、1―0で競り勝った。山雅は、首位JAPANサッカーカレッジ(JSC、新潟)と引き分けたAC長野パルセイロを抜き、首位と勝ち点差1の2位に浮上してリーグ戦を折り返した。
山雅は前半21分、左サイドのパス交換から石川がゴール前にボールを入れ、今井がつないで最後は三本菅の左足ボレーで先制。
その後は決定機をものにできなかったが、後半終盤の金沢の反撃をしのいで逃げ切った。リーグ前半戦の山雅は5勝1分け1敗。

4強のうち金沢は、荒天で延期された福井戦に勝っていたと仮定すると、山雅とは勝ち点で並ぶ3位同士。敗れた方の自力優勝がなくなる一戦で、山雅は前節の敗戦を引きずらず力に変えてみせた。
前線の3トップを2トップに変更し、間延びしていた中盤を修正。北村と三本菅の両ボランチがよく押し上げて相手ボールを奪い、石川ら後方の選手が前線の選手を追い越す動きも目立った。
決勝点を挙げた三本菅は「2トップだと、これまでトップ下がいたスペースが空き、上がりやすい。チームとしても“はまった”」。
選手が燃えた理由は二つ。連敗すれば優勝争いから脱落する危機感に加え、「前節の敗戦の責任は監督が一人で背負った。次は自分たちがやらないと」と北村。
手痛い負けは、モチベーションを高める起爆剤になった。再び上位と対戦して決着をつけるために、後半戦もまずは下位4チームに取りこぼさないことが絶対条件だ。
(山岡史明)