英語で社会貢献を 観光ガイドや道案内も

年を重ねても、豊富な知識と経験を生かして社会貢献をするシニアボランティアは多い。中でも訪日する外国人旅行者の増加に合わせ、英会話力を磨いて観光ガイドをしたり、簡単な道案内などをしようという人が増えている。松本城(松本市)で外国人観光客にガイドを行うNPO法人アルプス善意通訳協会(ALSA)に所属する上原純子さん(66、同市新村)と、池田町の英会話クラブに通う内山政博さん(69、同市城西)を取材した。

「自分らしく」喜びを感じて
上原さん

上原さんは2年前にALSAに入会。週2回、ガイドを務める。
中学生の頃から英語が好きで、大学は英米文学を専攻。東京の貿易会社で63歳まで働き、3年前、生まれ故郷の松本へ戻った。
ボランティアは無縁だと思っていたが、ある時ALSAの存在を知り、「どうやって自分らしく生きようかと考えていた中、好きな英語で役に立てるかもしれない」と入会した。
英語は長年仕事で使ってきた。しかし「主に簡単な電話応対とメールのやり取りで、ガイドの英語は全く違った」。一から勉強する気持ちでALSAの研修会に出たり、分からないことは先輩に聞いたりしてスキルアップを目指す。
ガイドをやって、外国人に松本を知ってもらえる喜び、古里で地域に貢献できる喜び、紙の上で(英米文学を)学んでいただけでは分からない、心と心で話す生きた英語を使えている喜びを感じているという。「『ありがとう、松本城楽しめたよ』と言われると疲れは吹き飛ぶ。ボランティアは与えているようで、自分の幸せに跳ね返ってくる」
会員には60歳を過ぎて英語を学び始めた人や、80代のベテランもいる。「先輩の背中を追いながら、城内の階段を登れるうちは続けていきたい」

肩肘張らずに交流を楽しむ
内山さん

内山さんが2年前から参加するのは、週1回池田町公民館で開く英会話クラブ「レッツエンジョイネイティブイングリッシュ」。同町に住む英国出身のガリー・オーティーさん(48)を講師に、30~80代の15人が英会話を楽しんでいる。
内山さんは会社員時代、海外企業との取り引きや出張で英語に触れる機会があったが、技術的な話になると分からず、必要に駆られて40代半ばから5年ほど英会話を学んだ。
退職後、「せっかく耳が慣れてきた英語を忘れるのはもったいない」と同クラブを知り入会。「今更、堅苦しい勉強はしたくない」と、陽気なオーティーさんと気楽に話せるクラブが気に入っている。
自宅近くには、米国出身の店主と英語で会話ができるカフェがあり、週1回ほど顔を出す。店に来る信大生や見知らぬ人とも「英語を介して接点ができた」と喜ぶ。
「ネイティブと接し、英語のシャワーを浴びていれば話の流れは分かる。単語を並べただけでも意思疎通はできるので、街中で困っている外国人がいたら声を掛けている」。肩肘張らずに英語で人助けを楽しんでいる。

(丸山知鶴)


投稿者: mgpress