作陶40年集大成 勝野英一さん個展

安曇野市穂高北穂高に「冬青(そよご)工房」を構える陶芸家の勝野英一さん(65、松本市旭2)は12~17日、40年間の作陶の集大成となる作品展をガーデン&ギャラリー風雅(同市両島)で開く。会社勤めの傍ら創作を続けてきたが、窯の老朽化により今年限りで制作を終える。花生(はないけ)や碗(わん)、ぐいのみなど計200点を展示・販売する。
高校時代の部活動で縄文土器に親しんだのを原点に、古窯から現代作家まで関心を広げた勝野さん。25歳の時、仲間2人と共同の窯で作陶を始めた。40歳で穴窯型の灯油窯を購入してからは主に、釉薬(ゆうやく)を使わない炭化焼締(やきしめ)と呼ばれる技法を中心に制作している。
個展は「勝野英一陶展須恵之器」と題して開催。いぶし焼きによる炭化焼締の器は、古墳時代などに作られた須恵器の雰囲気に近く、「須恵器の“きりり”としたたたずまいへの憧れを形にした」と勝野さん。
「見たことがない花生を作る」と独自性を追求し、ろくろの他、成形した土の塊を何段にも輪切りにし、中をくり抜いて再び合体させる「刳貫積上(くりぬきつみあげ)」などの手法で意欲的な制作を続けてきた。
長野や松本、安曇野市で作品展を計18回開き、それぞれ斬新な発想の作品を発表。同じ形の花生を1000個並べる空間展示で来場者の意表を突いたこともある。60歳までは会社勤めの傍ら夜間や休日に制作し、退職後は作陶に没頭。「幸せな恵まれた制作環境だった」と振り返る。
今展では、制作資金を得るためにクラフト店などで販売し人気シリーズとなった「カエル陶鈴」も初めて展示・販売。初期の作品や、過去の作品展を振り返ったアルバムも並べる。
入場無料。午前10時~午後5時(17日は3時)
(宮澤克美)

投稿者: mgpress