旅館借り「高校生ホテル」 白馬高国際観光科2年生がおもてなし

「私たちがおもてなしします」。白馬村の白馬高校国際観光科2年生(34人)は27、28日、同村八方の温泉旅館「しろうま荘」を借り、生徒だけで運営する「高校生ホテル」を行う。
同科で観光コースを選択している11人を主体に、ほとんどの業務を生徒たちで担当。ホテルや旅館に宿泊するときには当たり前のように整った環境が用意されているが、快適なおもてなしは、見えないところに緻密な準備があってこそできる-ということを体験することが狙いだ。白馬の魅力を伝えるツアーも組み込む計画で、準備は大詰めを迎えている。
ホテルマンを目指す渡邉尊さん(16)は「普段通りにくつろげる環境を提供できたら。一流のホテルマンになるためのいい学びの機会」と心待ちにしている。

白馬高校国際観光科 「しろうま荘」でホテル運営
「楽しい旅行」の舞台裏学んで

工夫や気配り実践通じ学習

白馬高校国際観光科の2年生34人で運営する「高校生ホテル」。27日からの本番を前に生徒たちは学校を飛び出して事前学習し、快適な滞在の裏にある、多くの工夫や気配りを現場で学んでいる。
10月17日は白馬東急ホテルでテーブルセッティングなどを学習。本番では披露する機会はないが、食事の提供にも多くの工夫が潜み、本番に向けた意識醸成につながる-と実施した。テーブルクロスをきれいに広げるテクニックのほか、ナイフは刃を内側に向けて置く、フォークも含め柄の部分はそろえるといった作法など、食事の下準備を学んだ。
10月末からは本番の会場「しろうま荘」でも実習を開始。同旅館の丸山さつきさんから指導を受け、31日は部屋の清掃など、11月1日にはフロント業務や客室案内について学習。
客室清掃では、部屋を徹底してきれいに見せるために「掃除機はかけられるところ全てにかける」と丸山さん。トイレでは便器の内側やふち、便座などを順を追って掃除し、「床も『ここで寝られるぞ』と思えるくらいに拭いて」と強調した。
客室案内でも学ぶポイントは多数。客室の入り口で宿泊者が真ん中にスリッパを脱げるよう、先に部屋に入る案内側は目立たない端に置く。宿泊者の体形によって浴衣のサイズ変更も考える。案内中に宿泊者と雑談になった場合は無理に話題を切り替えようとしない…。気を配ることも多く、メモを取る生徒は「覚えること多いな…」と必死。「楽しい旅行は、こうした大変な仕事があってできていたんだなとよく分かった」と渡邉尊さん。

業界の後継者学生に機会を

高校生ホテルは静岡県立熱海高校が始めた取り組み。昨年11月に白馬高国際観光科2年生の担任、浅井勝巳教諭(40)が視察するなどして、実践的な学習のため準備してきた。
開催場所の打診を受けた、しろうま荘支配人の丸山俊郎さん(44)は後継者不足に悩む宿泊業界の未来を考え、「この業界に就くことを意欲的に考えてくれている生徒に、実践的な学びの機会を与えることが重要」と快諾。「実際にお客さまと対面する感覚を経験してもらいたい」と期待する。
当日は村内としろうま荘周辺をコースに、生徒がガイドする2回のツアーも計画。夜はセルフサービスのドリンクコーナーを設け、宿泊者と生徒が交流を図る時間も予定している。岡崎※峻也さん(16)は「まずは不快な思いをさせないことに気を配り、きれいな空気や自然の中で楽しく泊まってもらいたい」と意気込む。

当日は2~4人が泊まれる計14部屋で宿泊を受け入れる。まだ少し空きがあり、教育に関心のある人を対象に宿泊者を募集中(16日締め切り)。生徒が英語を使って案内する時間も検討しており、英語が堪能な人も歓迎という。夕・朝食付き1人8980円。名前、人数、電話番号、ツアー参加の有無を明記し、メール(hakuba.hs.hakuba@gmail.com)で白馬高校に申し込む。同校電話0261・72・2034
(大山博)

※崎は大が立で下の横棒がないもの

投稿者: mgpress