松本に「M.T.B Dining’s」 ペット同伴可能な本格的レストラン

中信地区では珍しいという犬や猫などペット同伴ができる本格的なレストラン「M.T.B Dining’s(ダイニングス)」が松本市大手2の女鳥羽川沿いにオープンした。オーナーは、居酒屋を経営し、愛犬家の稲田裕行さん(40、同市北深志)。椅子やソファにペットと一緒に座って食事ができる他、店内併設の「ドッグラン」で遊ばせることもできる。ペットを飼っている人にとって憩いの場の誕生だ。
犬種別のオフ会やしつけ方教室などを開いて飼い主同士の交流の場を提供したり、民間団体と協力して「里親探し」にも取り組んだりする予定だ。稲田さんは「松本の中心市街地でペットに関わる情報発信の拠点となる店にしたい」と張り切っている。

飼わない人と共存できる店に
愛犬と入れる店設備や環境模索

ペットと食事ができるレストランを開業した稲田裕行さんは、松本市中央1の居酒屋「庵寿松本駅前店」のオーナー。元々犬好きで、昨春からフレンチブルドッグの「まめ太郎」を飼い始めた。ある日、食事に出かけようとしたところ、中心市街地でまめ太郎を連れて入れる店がないことに気が付いた。仕方なく、まめ太郎を自宅に置いていくことに。「その時の後ろめたさは、ペットを飼った人にしか理解できない感覚」と稲田さん。
庵寿の従業員にも同じ悩みを抱える人がいたことなどから、「自分でペット同伴できる店をつくって、多くの愛犬家の悩みを解消したい」と、早速、物件探しに取りかかった。
長年、座席数100席以上の庵寿を経営している稲田さんは、飲食店の経営ノウハウは十分だが、ペット同伴となると話は別。東京都や名古屋市など大都市の他、ペット同伴可の飲食店やホテルが多く「ペット先進地」と呼ばれる静岡県の伊豆市や朝霧高原(富士宮市)などを訪れ、カフェやレストランなどを視察。自分が開く店のレイアウトや設備などを模索した。
店は女鳥羽川沿いの事務所だった場所に決まった。中心市街地で需要がどれだけあるかを調べるため、川沿いの道路に立ち、犬などを散歩させている人たちに「どこに住んでいるか」や「マンションで何世帯くらいがペットを飼っているか」「ペット同伴可能な店は必要か」などを聞いた。「ある大きなマンションでは半数以上の世帯で飼っていることが分かった」と独自の感覚で勝算を得た。

店の広さは約150平方メートル。座席数は39。ほとんど仕切りがなく、どこの席からも店全体が見渡せる。
店頭にはペット同伴可能な店であることと、守ってほしいルールを掲示。店内には椅子やソファに座らせるときに敷くマット、足を拭くためのおしぼり、排泄物を入れるPOOP袋、臭いを消す空気洗浄機3台、紙おむつとペット専用の安曇野の天然水(軟水)を用意した。
屋内ドッグランは約17平方メートル。人工芝を敷き、冷暖房も完備。足を洗うためのシャワーも付いている。
ペットの食事は当面は持ち込んでもらうが、来年早々には自社開発を検討する。稲田さんは「まだ、何が起きるか分からないが、店で起きたことはできるだけ店で対応したい」と話す。

しつけ方教室や里親探しも協力

稲田さんには、ペットと暮らす社会を成熟させたいという思いがある。そのために犬種別のオフ会やドッグトレーナーを招いてのしつけ方教室を開く他、犬の殺処分ゼロを目指して保護、譲渡活動に取り組む、一般社団法人ゆめまるHAPPY隊(同市波田)と連携し、「里親探し」にも協力する。
「飼っていない人にも理解を深めてほしい」と、魚、肉料理、ピザ、パスタ、サラダなど50種類以上のメニューを用意し、レストラン本来の料理でも魅力を出し、一般客を呼び込む。稲田さんは「松本ではまだ、レストランに犬などがいると違和感を感じる人が多いと思うが、それを当たり前にしたい」とし「ペット連れ6割、そうでない人4割が理想。人とペットが共存する店の先駆けになりたい」と話す。
ランチ(12月1日から)午前11時半~午後2時、ディナー午後5~10時。水曜定休電話0263・88・7633
(浜秋彦)

投稿者: mgpress