加害者教育で防ぐDV NRRP研究会 県内初、4月から松本市で講座

暴力に頼らない接し方学ぶ機会に

ドメスティックバイオレンス(DV)の被害を繰り返さないよう、加害者への教育プログラムが来年4月から松本市で始まる。県内では初で、全国的にも地方都市での開催は限られている。暴力によらないコミュニケーションを学ぶ講座で、参加者を募集している。
プログラムは2016年に発足したNRRP(ながのRespectfulRelationshipProgram)研究会が運営。被害者支援を前提に、加害者が「暴力に頼らず尊重し合ってパートナーと接することができるようになること」を目的とする。
同研究会のメンバーは、市内で活動している精神保健福祉士の鶴巻雄介代表(46)、カタギリ心理面接室の臨床心理士、片桐薫さん(44)、精神保健福祉士の多田由紀さん、信州まつもと心理オフィスの臨床心理士、行田太樹さん(33)。かつて、DV被害者の女性から、加害男性が暴力を繰り返さないために研修する場はあるか、と聞かれたことが発足のきっかけ。東京などの加害者学習プログラムを参考に、身近な場所で開催しようと勉強を重ねてきた。
松本で行うプログラムは、東京のNPO法人RRP研究会(信田さよ子代表理事)がカナダの取り組みをモデルに行っているものだ。ワークショップなどを通じて、暴力がパートナーに与える影響、暴力に頼らないコミュニケーションの技術などを学んでいく。

2001年施行のDV防止法は、被害者保護が主眼。鶴巻さんはこのプログラムを「被害者が逃げるだけでなく、加害者が変わるという選択肢を増やし、被害を繰り返さないための取り組み」と説明。片桐さんは「暴力だけでなく、携帯電話を壊す、性行為を強要するといったこともDV。暴力と認識していない人の気付きの場にしたい」と話す。スクールカウンセラーも務める行田さんは「子どもの問題行動の背景に、DVがあるケースも。暴力を目にすることで、連鎖になる可能性もある」と、DV防止の必要性を指摘する。
東京のプログラムは、継続して通う男性も多く、すぐ満員になるコースも少なくないという。「被害者女性は、加害パートナーは変われないと思い込みがち。変えたい、変わりたいと思う気持ちがあれば、男性も女性もぜひ問い合わせてほしい」と多田さんは話す。
プログラムは月2回、全18回、松本市内で開催予定。受講費5万4000円。2月から事前面談し、詳細を説明する。詳細、問い合わせはNRRP研究会のホームページ。
(井上裕子)

投稿者: mgpress