松本大健康栄養学科5人が挑戦 みそぱんアレンジ

「みそパン」といえば、さくっとした食感と優しく素朴な甘じょっぱさ、香ばしいみその風味…。松本平の人々にとって子どもの頃から親しんだ「郷愁の味」だろう。
さて若い世代はどう楽しむか。松本大学(松本市新村)の学生有志が、「みそパン」の新たな魅力を引き出そうと、アレンジレシピづくりに挑戦した。

ひと手間加え…相性は

参加したのは、人間健康学部健康栄養学科1年生の5人。約20種類の食材を用意し、食べ合わせたり、調理したりして検討。それをもとにレシピを提案してもらった。
発酵食品同士であるみそとチーズの相性はばっちり。特にクリームチーズは「載せて食べるだけでおいしい」と、全員が一致。カスタードクリームや練乳といった乳製品、あんこなど「和」の食材とも好相性だった。
一方で、予想より合わなかったのは甘酒。「何か違うね」と、全員が首をかしげた。
「調理法にもよるかも」との意見付きだが、ミカン、ヨーグルトなどの酸味とも合わせにくいようだ。フレンチトーストなど液体に浸す調理法は味は良かったが、水分を保持できず生地が崩れてしまい「難あり」。
5人のうち2人は、みそパン初体験。山梨県出身の山本里茉さん(19)は「存在は聞いていたけれど、想像よりもおいしかった」。長野市出身の今井遥花さん(18)も「初めてなのに懐かしい、不思議なおいしさ」とほほ笑む。残る3人も「すごく久しぶり」「子どもの頃以来かも」。山岸菜々さん(19)は「そのまま食べる以外の発想がなかった。軽くトーストするだけでも食感や味わいが変わり、面白かった」と話した。

全国的菓子廃れ今は一部で
日新堂・中山昌明会長の話

パンと名が付いてはいるものの、みそパンはイーストを使わない「焼き菓子」。製造する日新堂製菓(安曇野市豊科)の中山昌明会長によると、江戸末期には兵糧として全国で作られており、大半の地域で廃れたが、松本市とその周辺など一部では残ったという。
県内では昔から、寺社や学校で式典・行事の際に配られていた。中山会長は「栄養価が高く日持ちもするので、重宝したのでは」と話す。
同社は40年ほど前に生産を始め、すぐに主力商品に。県外にも出荷しているが「味の好みが違うのか、長野県から西ではさっぱり売れない。関東や東北向けがよく出るね」と中山会長。県内では松本平以北が多いそうだ。
ただ、近年の消費は減少傾向。消費者の健康志向、菓子離れや、大手製パン業者の和菓子参入で需要を奪われたことなどが理由とみている。

服部優花さんの提案 みそパンラスク

材料(1人分)
・みそパン…1枚 ・バター…8㌘ ・砂糖…適量

作り方
①みそパンは横にスライスし、さらに縦に十字に切る(1枚から8切れを取る)。
②それぞれバターを塗り、砂糖を振りかける。
③クッキングシートを敷いた皿に重ならないように並べ、電子レンジ(600㍗)で1分20秒加熱する。
④ケーキクーラーや足つきの金網などに載せ、10分ほど冷ます。カリカリになったらできあがり。

【ポイント】 みそパンの水分の少なさを、シンプルに生かす方向に考えました。もともとの香ばしい風味に加えてきめが細かく、高級な雰囲気のラスクに。加熱時は焦げやすいので、様子を見ながら行ってください。

小林美帆さんの提案 みそパングラタン

材料(1人分)
みそパン…1枚(一口大に切る)
市販のホワイトソース…100㌘
牛乳…100㍉㍑
ニンジン、タマネギ…各25㌘
ホウレン草…30㌘(ゆでておく)
ベーコン、チーズ…好みの量
バター…10㌘

作り方
①鍋にバターを入れて溶かし、食べやすい大きさに切ったニンジン、タマネギ、ベーコンを火が通るまで炒める。
②牛乳を加えてひと混ぜし、ホワイトソースを加えて中火で2分ほど煮る。最後にホウレン草を加える。
③グラタン皿にみそパンを並べて②を回しかけ、チーズを載せる。
④200度のオーブンで10分ほど焼く。焼き色が付いたらできあがり。

【ポイント】 チーズが意外と合うので、パングラタンから発想しました。みそパンの風味や甘みが利いておいしいです。特にお子さんは喜ぶのではないでしょうか。

最近は口にする機会が減ったが、中信地区で親しまれてきた「みそパン」。松本大学の学生有志に協力してもらい、若者の感性で、みそパンの魅力を引き出すチャレンジをしてみた。皆さんもお試しあれ。

(長岩将弘、高山佳晃)

投稿者: mgpress