理容室「いやし工房萌木」 懐かしい品並ぶ昭和レトロ空間

安曇野市穂高有明の理容室「いやし工房萌木」。洋風な建物の扉を開けると、そこに広がるのは昭和レトロな空間だ。めんこやプラモデル、レコード、魔法瓶など、昭和の品々がずらり。店主の理容師、森桂一郎さん(48)が収集したり来店客から譲り受けたりした約1500点が飾られている。
収集を始めて1年半ほど。自身の少年時代の昭和50年代前後の品が中心だが、それ以前のものも。「懐かしい」と来店客が喜び、話が盛り上がるのがうれしい。幼いころの楽しい思い出がよみがえり、知らない年代も気になって、収集熱に火が付いた。レトロな白衣姿で店に立ち、自らも雰囲気を醸す森さん。「平成も終わろうとしているのに、昭和レトロにこだわっているんです」とほほ笑んだ。

いやし工房萌木 穂高・昭和グッズ並ぶ理容室
懐かしさに心癒やされる店内

白黒テレビや山口百恵さんも

理容室「いやし工房萌木」にある理髪用の椅子の周りには、店主・森桂一郎さんが集めてきた白黒テレビやラジカセ、魔法瓶、黒電話、振り子時計、ゼンマイ式8ミリビデオカメラやフィルムカメラ…。壁には、レコードやカセットテープ。三波春夫さんの「東京五輪音頭」、キャンディーズの「微笑(ほほえみ)がえし」のほか、石原裕次郎さん、山口百恵さん、郷ひろみさん、西城秀樹さん、チェッカーズなど昭和のスターのジャケットが並ぶ。
反対側の棚には雑誌や子ども向けの本。昭和5(1930)年の「最新天体画報」、同8、9年ごろの農協グループの家庭雑誌「家の光」、同24年の「ベースボールマガジン」などが並ぶ。
このほか、天井、窓枠までもフル活用した「おもちゃコーナー」は、めんこやベーゴマ、プラモデル、ポータブルゲーム機などで埋め尽くされている。「お勝手コーナー」には炊飯器やアルミ製弁当箱など。森さんが子どものころに、戸棚のお菓子を盗み食いする時に活躍したという椅子もリメークして置いている。

来店客に好評収集を楽しむ

コレクションのきっかけは、2017年春。冬の間、店内に植物を置いて管理していた場所が寂しくなったので、母が昭和40年代前半に購入したという家具調ステレオを置いてみたら、来店客に好評。さらに、家にあったレコードジャケットを飾ると、これも好反応で会話が盛り上がり、収集を始めるように。
リサイクルショップやアンティークショップを巡り、ネットオークションも活用。「手放しても、ここに来ればまた会える」と来店客から譲り受けた品もあり、コレクションを増やしてきた。「古い物に出会うと、新しい発見がある」と語る森さん。来店客は年代ごと反応を示す物が違うこともあり、種類や年代を広げて収集を楽しんでいる。
店内には、記者も幼少期から親しんだ昭和の品がいっぱい。しばし取材を忘れて懐かしさに浸った。「お客さんに気持ちのリフレッシュ、リセットをしてもらえたら」と森さん。「懐かしさ」が充ちた店内で、心癒やされる人も少なくない。
森さんは、「終わりがないですね、やばいですね」と冗談めかすが、「収集はこつこつと続けながら、自分の知らない昭和を探索していきたい」。
午前8時半~午後5時半。予約優先。月曜、第1火曜、第3日曜は定休。℡0263・83・5072

(青木尚美)

投稿者: mgpress