松本工高生 障害者や高齢者を支援 役立つ「ものづくり」

松本工業高校(松本市筑摩4)電子工業科の3年生8人が、体が不自由な人やお年寄りなどの役に立つ機器や模型を開発・製作し、同校の課題研究発表会(1月24日・同市のキッセイ文化ホール)でお披露目した。視覚障害者用の松本駅構内の模型は近く、製作に協力した県松本盲学校(同市旭2)に寄贈する。
模型は、駅構内で視覚障害者の事故が多いことから、防止策の一つとして考案。現地をウオーキングメジャーで計測してCAD(コンピューター利用設計システム)で設計図を描き、階段を3Dプリンターで造形するなどして約800分の1の大きさで再現した。
当初は白かったが、視覚障害者は全盲より光に敏感な弱視の人が多いことを学び、光を吸収して認識しやすい黒色にした。
製作メンバーの渡部敦也さん(18)は「盲学校の生徒に『平面の点字地図より分かりやすい』と言ってもらい、うれしかった。社会に出た後も、ものづくりの力を生かしていきたい」と話す。

「世の中には困っている人がたくさんいる。工業高校生にもできることがあるはず」とメンバー代表の丸山尚哉さん(18)。8人は学校で学んだものづくりの知識や技術を生かし、「誰かの役に立つものを」と1年間、試行錯誤。ほかに電子楽器のおもちゃと、寝たまま操作できる布団巻き取り機などを試作した。
ギターの形をしたおもちゃは、イギリスで子ども向けのプログラミング用に開発された小型コンピューターボード「マイクロビット」を搭載。近づいたり手をかざしたり振ったりすると、センサーが反応して音が変わる。
「格好良く、誰もが直感的に操作できるおもちゃを作りたかった」と丸山さん。ニーズを探ろうと養護学校の教諭らが集まる研修会に参加し、市販のおもちゃで遊べない障害児がいることを知って発想した。部品の点数を少なくし、修理コストを抑える配慮もした。
布団巻き取り機は、自力で布団を上げ下ろしできない高齢者の利用を想定。マイクロビットを活用し、基板の傾きに応じて布団が巻き取れるようプログラミングし、モーターの駆動を制御している。

(高山佳晃)

投稿者: mgpress