「かあさんの歌」消印に

松本の木版画家・塩入さんデザイン
長野・信州新町津和郵便局が今月から

松本市元町の木版画家・塩入久さん(69)は、郷里にゆかりの「かあさんの歌」をイメージした郵便局の「風景印」をデザインした。「かあさんは夜なべをして手袋編んでくれた」の歌詞から、かっぽう着姿の昭和の母親像をイメージして版画に。実家があった長野市信州新町の津和郵便局が今月から、消印として使用を始めた。
「かあさんの歌」は東京出身で現在は岡山県に住む窪田聡さん(83)が1956(昭和31)年に作詞作曲。戦時中に疎開した津和村(現長野市信州新町)の生活を思い出して作ったとされる。窪田さんが疎開した家は、塩入さんの実家から2キロほどの場所にあった。
夜なべをする女性の上には「かあさんの歌・唄のふるさと」の文字を彫り込んだ。塩入さんは「戦後生まれの私と、この歌の背景に時代の違いはあるが、生活感は理解できた」と話す。
風景印は、各郵便局に配備される消印のうち、地域特有の景色や産物などをあしらったもの。津和郵便局の宮島淳二局長(49)は「当局にはこれまで風景印がなく、2年ほど前に塩入さんにお願いし、素晴らしい物ができた」と喜ぶ。全国の収集家からは、使用を始めた1日付の押印依頼が多かったという。
塩入さんは16~23日、信州新町美術館別館「ミュゼ蔵」で作品展を開催。風景印の原画のほか、「かあさんの歌」の歌詞が入った多色刷りの風景版画なども展示する。午前9時~午後5時(初日は正午から、最終日は4時まで)。18日休館。
(長田久美子)

投稿者: mgpress