五輪目指し大町から世界へ ジム・ネット体操教室の2選手 国外大会初参戦

大町市のジム・ネット体操教室に所属する女子選手2人が2、3月、国外開催の大会に初めて参戦する。
国際体操連盟(FIG)種目別ワールドカップ(W杯)のメルボルン大会(21~24日、オーストラリア)と、ドーハ大会(3月20~23日、カタール)の女子跳馬に出場する坂口彩夏さん(16、大町岳陽高校1年)と、カナダ国際大会(3月8~10日)に出場する國府方杏月さん(15、大町第一中3年)だ。
地方のクラブから世界へ羽ばたく2人。「やってやる」という気持ちと共に、「優勝したい」「世界の強豪と刺激し合いたい」といった頼もしい言葉が伝わってくる。
坂口さんは東京五輪出場を直近の目標に、國府方さんは2024年のパリ五輪も見据えた成長の糧として-。大きな期待が懸かる。

世界を経験して成長の力に
坂口彩夏さん・國府方杏月さん
ジム・ネット体操教室(大町市)

得意の跳馬で上位も視野に

大町市のジム・ネット体操教室に所属する坂口彩夏さんは、昨年12月にあった国際体操連盟(FIG)種目別ワールドカップ(W杯)の国内試技会の女子跳馬で1位になり、メルボルンとドーハ、2大会への出場権を得た。国際大会は中学3年時に横浜市で行った「国際ジュニア競技大会」で経験したが、国外遠征は初めてだ。
跳馬、段違い平行棒、平均台、床運動と女子の4種目全てでレベルが高い。その中でも、一瞬の跳躍にパワーを爆発させる跳馬に特段の自信を持つ。
跳馬では、中学2年時の全国中学校大会で優勝。昨年夏の種目別日本一を決める全日本種目別選手権で、同種目で4連覇中だったリオデジャネイロ五輪代表の宮川紗江選手(19)らスペシャリストを破って優勝。戦績を積み上げて、跳馬での東京五輪の代表入りを目標にしている。
種目別W杯では男女ともに各種目で1人に東京五輪の出場枠が与えられる。来年までに8戦を行い、3戦以上に出場した選手を対象とするランキングの1位にならなければならない。坂口さんは、今回出場する2戦以外に出場するには、その都度試技会の上位に入る必要もある。
非常に狭き門だが、世界のスペシャリスト相手にも物おじすることなく「力を尽くして優勝を狙いたい」と力強い。本番で挑戦する予定の「カサマツハーフ」と「伸身ユルチェンコ2回ひねり」は、練習を重ねて日に日にイメージを得ている。
2大会とも帯同する澤根友梨コーチ(25)は「勢いとスピードが持ち味。少し気持ちが先走ってしまうこともあるが、普段通りにできれば上位も狙える」と期待。今後の成長につなげてほしいとの思いもあり、「世界の強豪が本番までどのような練習をしているかも観察してほしい」と話す。

五輪を目標に技術の吸収を

同教室の國府方杏月さんが出場するカナダ国際大会は、将来有望な若手を育成する意味合いの強い大会。4人チームの1人として出場し、4種目の団体・個人総合と、種目別で競う。
本年度の女子ジュニアナショナル強化選手に指定されている國府方さんは実績を評価され、日本協会から派遣メンバーに選ばれた。「世界の舞台に立つのは大きな目標の一つだった。とてもわくわくしている」と喜ぶ。
両親が体操経験者で幼いころから指導を受けた。「一つ一つの技を落ち着いてできる」という平均台をはじめ、全種目をそつなくこなせるのが強みだ。
教室チーフコーチの父伸也さん(45)は「中学3年生になってパワーが養われ、かつて苦手だった跳馬も伸びてきた」。現在は平均台や平行棒の演技の最後に繰り出す「降り技」を高いレベルにするよう練習に励む。
國府方さんは東京の次のパリ五輪に照準を合わせていて、今回の大会では世界レベルの技術を吸収しようと強い意欲をのぞかせる。「早いうちから世界を経験できることは自分にとって良いこと。強い選手に影響を受けながら自分のスタイルを磨く大会にしたい」

2人とも小学校に入る前からジム・ネット体操教室に所属。東京五輪を目指す教室のエース、松村朱里さん(18、大町岳陽高3年)と、昨年11月、教室として出場した団体日本一を決める「全日本団体選手権」の女子部門に出場。県勢過去最高の総合4位となり、強豪クラブとしての存在感を示した。
教室の甘利道子代表(62)は「2人ともまだまだ未来のある選手。失敗を恐れず、世界の舞台で大きな経験を積んでくれたら」と2人にエールを送る。

(大山博)

投稿者: mgpress