松本のうら町はしご横丁にサロン出店 “わくわく”届け心和む筆文字を

漢字の中に、顔があったり、周りを花で飾ったり―。心が和む筆文字が「わくわく書」だ。筆文字POPライターの山本英津子さん(53、岡谷市川岸)が提唱するオリジナルの文字。3日、松本市大手4の華のうら町夢屋台はしご横丁に、サロン「ほっこりする優しい筆文字やさん」をオープンする。
「新しいものを生み出すことが好き」という山本さん。ネイリストとのコラボで筆文字入りのネイルチップ(つけ爪)を作ったり、食品サンプル作家と連携して額入りメッセージカードを考案したり。「人生、わくわくすることが大事」をモットーとする山本さんの世界が広がっている。

子育て一段落「描く書」喜び

筆文字POPライターの山本英津子さんが提唱する「わくわく書」は、筆ペンを使って楽しく自由に自分らしく“描く”書だ。書道と違い、止めやはねといった決まりはない。線は細かったり、太かったり、字の大きさもまちまち。さまざまな色の筆ペンを使い、絵と組み合わせることもある。
子育てが一段落したころ、「何をやろうかな」と考えたが「やりたいことがない」。「わくわくすることを見つけたい」と参加したワークショップで偶然出合ったのが、筆ペンでいろいろなスタイルの文字を書く「筆文字」だった。見た瞬間、「これだ!」と思ったという。
面白みや個性が出る字を書こうとしたが、最初はなかなか思うように書けない。半年間、平仮名を書き続ける中で「自分の枠にはまってしまっているのではないか」と痛感。「枠を飛び出す」ことを意識すると、遊び心が出て、面白い字が書けるようになったという。
誕生日を迎えた友人にメッセージを筆文字で書いて写真に撮り、フェイスブックで送ったところ感激された。「自分も楽しいし、もらった人にも喜んでもらえる。自分の中で小さな幸せが広がっていきましたね」
フェイスブックでメッセージを送る中、「教えて」「教室を開いたら」といった声が出始めた。ある人から「わくわく書(しょ)」の「よ」を大きくしたら、「わくわくしよ、だね」と言われたことから、商標登録することに。「鳥肌が立ちましたね。悩んだら、わくわくする方を選ぶ、それを伝えるのが使命かなと」。次第にイベントなどに参加するようになった。

出店の夢実現海外へ発信も

「自分のサロン」は夢であり、憧れだった。友人が店を出していたはしご横丁は、街中にあり、レトロな雰囲気が気に入っていた。外国人が多く訪れるカレー店もある。「外国人は漢字が好きで、筆文字にも興味がある。こんなチャンスは二度とない」と出店を決めた。
筆文字、カラー筆ペン、年賀状・暑中見舞い、筆ペンPOPなどの講座を開くほか、LINEスタンプ、お名前アート、文字データ作成などにも対応する。前職はパソコンインストラクターと、筆文字とは真逆だが、筆文字をデータ化できるのは強みだ。
コラボするのは、ネイリストや食品サンプル作家、畳店などと幅広い。父、善治さん(83)の刻字、母、滋子さん(81)のボタニカルアートと組み合わせた作品もある。外国人には、筆文字講座の他、外国人の名前を漢字に当てはめた「馬空(マーク)」などの木札、「花」「美」「愛」などの漢字を書いたネイルチップ、筆ペンセットなどのお土産も充実させる。
特殊素材の紙にカラー筆ペンで色づけし、もこもこさせる「カラもこアート」にも取り組み、将来は認定制でインストラクターを育てたい考えだ。
「たくさんの人に小さな幸せ、わくわくすることを広げていきたい。自分の文字を海外に発信できたらうれしい」と目を輝かせる。
火曜定休。午前10時~午後6時(講座がある場合は9時)。初日の3日は午前11時~午後4時。オープン記念イベントを予定する。
(八代けい子)

投稿者: mgpress