「カラダあそび」で創造力育むこどものための講座

体遊びやダンスを通じて子どもの創造力や表現力を育む講座が、毎月松本市内で開かれている。市内在住のダンサー2人が昨年4月から始めた「にちようカラダのワークショップ」(にちカラ)だ。
にちカラのダンスは振り付けを覚えるものではない。お題に対して子どもたちが自由な発想で動いたり、動きが決められていない中で互いに呼吸を合わせながら動きをそろえたり。習うのではなく「創る」作業に子どもは大喜び。予想もつかない動きをするわが子に親も思わず笑顔だ。
主催者は保育士でもある分藤香さん(45、横田)とコンテンポラリーダンサーの矢萩美里さん(36、女鳥羽)。ファシリテーター(進行役)として子どもの発想を引き出す。これまで月1回だったが、2年目は月2回に増やす。

臆せず表現自己肯定感

にちようカラダのワークショップは、3~7歳が対象の「カラダあそび」を1時間行った後、小学生対象の「こどもコンテンポラリーダンス(コンポラ)」を1時間行う。
2月の「カラダあそび」には8人が参加。まず行った「だるまさんが転んだ」では、どんなポーズで静止するか自由で、子どもたちは思い付くままに寝そべったり片足を上げたり。
その後、節分をテーマにした遊び。ファシリテーターの2人が子どもたちにアイデアを募りながら遊びを展開していく。
自作の角付き帽子をかぶった子どもたちに「鬼はこれから何をすると思う」と分藤さんが問うと、子どもたちは「ご飯食べる!」。「豆まき」しか頭にない大人の発想を、子どもたちはのっけから乗り越えていく。
しかし、分藤さんたちもくらいつく。「どのくらいのお茶わんで食べるのかなあ」「このくらい」「じゃあ、みんなで食べてみよう」。両手を広げたくらい大きなお茶わんの子と指先でつまむくらい小さなお茶わんの子とでは、食べ方が自然と違ってくる。8人8様の動きが生まれる。
「ここでは人と違うことをするとすごくほめられるんです」と分藤さん。だからこそ、子どもたちはわれ先にアイデアを出し、臆せず表現し、自己肯定感を高めていく。
最後は豆まきごっこをして終わり。ここでのポイントは豆を投げることではなく、「投げられた豆をどうよけるか」だった。
また、「こどもコンポラ」では、小さな玉を額や背中に乗せて体への感覚を研ぎ澄ませたり、歩きながら言葉を交わさずに玉の受け渡しをすることで、相手の気配や意思を感じ取ったり相手に意思を伝える体験をした。

意気投合し活動開始

分藤さんがコンポラに出合ったのは保育士になってから。特に、体を接触させて相手の重さや力の流れを感じながら即興的に踊ることに熱中した。
「子育ては子どもとの接触や即興の連続。コンポラをやったら子どもとの遊びがすごく豊かになった。お母さんたちみんなにやってほしいと思った」
2009年、夫の転勤に伴い京都から松本へ。翌年、1歳と3歳の子育てをしながら、親子が一緒に体を動かす活動「おやこのカラダ」を始めた。
一方、矢萩さんは25歳の時に米国ニューヨークでモダンダンスやコンポラを学び、ダンサーとして活動。13年、30歳で帰国すると、翌年には夫と共に松本へ移住。出産を機に分藤さんと出会った。
「コンポラを子育てや地域づくりに生かしたい」。意気投合した2人は17年2月、全10回の講座を通して2歳~40代の20人が1つのダンス作品を作る「いつでもどこでもダンスダンス」を企画。18年4月、単発講座のにちカラを始めた。
「にちカラは自分に足りないものを探すのではなく、持っているものに気付き、踊りに乗せて輝かせる場所」と矢萩さん。
時折ミュージシャンが来て、生の音と一緒に体を動かすのも魅力。分藤さんは「親や先生以外の大人、真剣に遊んでいる大人に触れていろいろ感じてほしい」と話す。
4月は14、30日午前10時から。両クラスとも参加費1人1000円、両クラス参加の場合2クラス目は500円。申し込み、問い合わせはメールadmnagano@gmail.com、分藤さん電話090・8527・5520
(松尾尚久)

投稿者: mgpress