信大などの学生4団体市民と意見交換 地域とのつながりは

若者たちが今、地域に求めていることは何か―。松本市中央公民館は15日、地域活性化などに取り組む信州大などの学生4団体が活動を発表し、市民と意見交換する会を初めて開いた。参加団体は政治や暮らしに関する学生アンケートの結果を紹介するなど、若者の思いや地域とつながるための課題を伝えた。
発表したのは、信大の「地域参画プロジェクトCHANGE(チェンジ)」、改装した空き家を中心に地域のコミュニティーづくりに取り組む信大の「まつもと空き家プロジェクト『ロッピキ』」、池田町を拠点にフリーペーパーを発行する「信州池田活性化プロジェクト『MapleTree(メイプルツリー)』」、地域課題の解決に取り組む「池田つむぐプロジェクト」。
このうち昨年3月に発足した「CHANGE」は信大教職支援センターの荒井英治郎准教授の研究室と共同で、同7月に信大松本キャンパスで学生に行った選挙に関するアンケートの結果を公表。
回答した345人のうち、政治に関心がある学生は6割を超えたが、直後の8月に行われた県知事選の認知度は4割程度。2016年に選挙権年齢が18歳に引き下げられたが、9割近くの学生は住民票を同市に移しておらず、県知事選の投票権を持たなかった。
「なぜ住民票を移さないのか」を聞いたところ、7割以上の学生が県外出身で「移す必要がない」という回答がほとんど。「出身地の成人式に参加したいから」という人も。
代表の矢野愛美さん(20、人文学部3年)は、学生の地域参画の難しさを口にし、「私たちが住むこの街が少しでも良くなるように、学生の立場からできることを少しずつ改革したい」。
16年から活動する「ロッピキ」は現在、男女の学生4人が拠点の空き家をシェアハウスにして暮らす。地域住民に参加を呼び掛けて「ごはん会」やバー、音楽イベントなどを定期的に開くが、「決まった学生しか参加しない」のが課題という。
代表の黒澤主樹さん(21、人文学部3年)は「もっと幅広い世代の人たちに足を運んでもらうには、どうしたらいいか。地域の声も聞きたい」。
「MapleTree」と「つむぐ」の両団体で代表を務める伊藤将人さん(22、長野大4年)は「1人ではできないことも、多くの人が集まれば補い合ってできる」とし、「いろんな考えを持った学生や大人との交流は刺激的。もっと多くの団体と連携したい」と話した。
参加した約20人の市民からは「今の学生はまじめ過ぎる。もっと楽しく参加できる雰囲気づくりも大事では」「せっかくの取り組みも、地域に情報が伝わらず残念。もっとPRを」などの声が上がった。

信大でアンケート
満足の割合高く 道路事情は不満

今年1月に「CHANGE」などが信大松本キャンパスで学生159人に行ったアンケート調査では、松本市の満足度は教育・子育て、文化、芸術、観光、医療・福祉などの各項目で「満足」「やや満足」の割合が高かった。唯一、「やや不満」「不満」が75%を占めたのが交通。特にキャンパス周辺の道路事情の不満は、狭さや舗装状態の悪さ、混雑が理由の上位に。
政治や行政については、学生の9割以上が市の政策を「何も知らない」と回答。4月の統一地方選で「投票する」と答えた学生は3割に満たず、89%が住民票を松本に移していないなど、関心の低さが浮き彫りになった。
(高山佳晃)

投稿者: mgpress