点字ブロック音声案内 導入目指し検証実験

コード化された点字ブロックをカメラで読み取ると、周辺情報を音声で案内してくれる-。人工知能(AI)技術を使って視覚障害者の歩行を支援するシステムの検証実験が17日、塩尻市大門一番町の市民交流センターえんぱーくで行われた。中信地方で活動する障害者パソコン研究会(前野弘美会長)が開発者を招いて実施。参加した約20人は「ぜひ導入を実現させてほしい」と声を弾ませた。
点状の警告ブロックの凸部分を着色してコード化。視覚障害者がブロックに近づくと、白杖(はくじょう)やポーチに取り付けられた小型カメラがコードを読み取り、骨伝導イヤホンを通して音声案内を聞くことができる仕組みだ。
この日はえんぱーくの2カ所に実験用ブロックを設置。被験者が近づくと「右方向5メートル先にレストラン」「左方向にトイレ。奥が女性、手前が男性」など細かな情報を伝えた。利用者がブロックに進入してきた方向に合わせて案内の内容が変わる。
前野会長(61、松本市桐)は「細かい情報が得られて便利だし安心。点字ブロック敷設の充実と合わせて、この仕組みが普及してほしい」と話した。
システムを研究、開発するのは金沢工業大(金沢市)工学部情報工学科の松井くにお教授(61)の研究室と、システム開発のW&Mシステムコンサルタント(川崎市)。1月に金沢市内で検証実験を始め、塩尻で3カ所目。2019年度中には、災害時に音声を避難情報に代えるなど、状況に応じて情報を切り替える仕組みも構築したいとする。
松井教授は「社会の理解が深まることで製品化に近づく。自治体に協力を要請したりSNSで情報発信したりするなど、この仕組みの存在を広めてもらえたら」と呼び掛けた。
(松尾尚久)

投稿者: mgpress