松本平の魅力発見 ペーパークラフト

「紙工作を通じて、この森に生息する動物をよーく観察してみましょう」。塩尻市片丘の県林業総合センターで10日に開いた、ムササビとウリ坊のペーパークラフトを作る森林教室に参加した。講師を務めた紙工作作家のごとうけいさん(47、東京)は、動物を主に300種以上のペーパークラフトを設計。展開図を作るに当たり動物園で取材をしたり、多くの資料を集め、形にしているという。
ペーパークラフトの魅力は「工作する楽しさだけでなく、ここがすごいと特徴を発見し、実物を見に行ったり、振り返り学習として知識が深められること」という。始めると子どもだけではなく、大人も夢中に。ごとうさんの教室をきっかけに、地元の“ご当地ペーパークラフト”を集めてみた。

おなじみのものを紙で再現

森に住む生きもの
「これはムササビが木に飛び付いた時にできる爪痕です」。紙工作作家のごとうけいさんが講師を務めた森林教室では、まず周辺の森を歩き、ムササビの痕跡をたどった。県森林総合センターの職員が、解説してくれた。
作ったペーパークラフトは、ムササビのマントのような「飛膜」を広げて飛ぶ際の微妙な手の向きやイノシシの足にある独特な副蹄(ふくてい)も忠実に再現した精巧なもの。実際にムササビの行動した跡を見たので、なんとなく想像が膨らむ。参加した小学生たちは細かい作業に苦戦しながらも、熱心に手を動かしていた。
★ムササビは「三井物産森のきょうしつ」(https://www.mitsui.com/jp/ja/morikids/)からダウンロードできる。ウリ坊はごとうさんのホームページから注文。

旧開智学校
松本市にある国重要文化財の旧開智学校を200分の1サイズで楽しめる。クラフト愛好家の竹下賢一さん(67、同市庄内)が、同校の目玉となるオリジナル商品として2010年に制作した。「手描きの方が風情がある」と、展開図は全て竹下さんがスケッチした手描きだ。
制作に当たり、バルコニーの内側を特別に見せてもらったり、建築家から話を聞いたり、あらゆる資料を集めて調べた。簡単過ぎては物足りず、難し過ぎてもいけないと工作の難易度のバランスが難しいところ。屋根の上の「棟飾り」と「玄関車寄せ」の装飾は実物にできるだけ忠実にとこだわって作った。作ってみると、擬洋風建築の特徴が分かる。
★旧開智学校の売店で販売、500円。

松本城
旧開智学校のぺーパークラフトの存在を知った松本市笹賀の大徳紙商事営業部・古畑泰明さん(50)が、「国宝松本城のもあっていい」と構想し、12年に発売。今までに6千セット以上を売り上げている。
天守閣だけでなく辰巳附櫓(たつみつけやぐら)と月見櫓(つきみやぐら)も再現。「多くの人は天守閣しか目に入っていない。いくつかの櫓もあることに気付いてもらえたら」と古畑さん。17年にリニューアルし、外国人向けに英語の説明書きを加えた。
★松本城公園や市立博物館などで販売、1080円。

松本山雅FCガンズくん
これもごとうさんの制作。松本山雅FCのマスコットキャラクター「ガンズくん」の首振りペーパークラフト。「難易度5の内4」の難しさだという。
ごとうさんは展開図を作る前に、まず紙を丸め、はさみを入れたりして手探りで立体を作ってみる。作った立体を平面に開いてパソコンへ取り込む。印刷して再度立体を作っては修正を加え…これを10回は繰り返すという。3Dソフトは使わず、意外にもアナログな作り方をしている。
★エプソンのホームページ(https://www.epson.jp/sponsor/yamaga-fc/)からダウンロードできる。
(嶋倉華子)

投稿者: mgpress