地元のニッチな魅力発見! 街歩きツアーココブラ

地元のニッチ(隙間)な魅力をもっとディープに紹介したい!
そんな街歩きツアー「ココブラ」が4月、中信地区で始まる。観光名所などを巡る従来のガイドとは異なり、案内人の「好き」を前面に出した街歩きだ。ちょっとマニアックなこだわりを参加者と共有し、楽しい時間を過ごしてもらうとともに新たな発見にも期待する。
テーマは山城や廃線跡、道祖神、天蚕(てんさん)などと多彩。案内人は、地元の研究家や郷土料理を提供する店のおかみなどその道に精通した人が務める。
21日は、案内人予定者やメディア関係者を対象にツアーの内容を先取りする模擬イベント「松本で狛(こま)犬入門」を松本市街地で開催。こま犬をキーワードに城下町を巡るツアーに、記者も参加してみた。

案内人の個性ディープに紹介
松本で狛犬入門城下町を巡って

地元のニッチな魅力をディープに紹介する「ココブラ」。案内人の思いの強さを反映し、ツアーのタイトルも長いのが特徴だ。21日のタイトルは「松本で狛(こま)犬入門松本型狛犬ってなに!?城下町に棲(す)む狛犬たちと出逢(あ)うツアー」。「狛犬研究家」を自称する高松伸幸さん(50、安曇野市穂高)が案内人を務めた。
高松さんの本職は建築士。安曇野案内人倶楽部(くらぶ)、NPO法人安曇野ふるさとづくり応援団に所属し、ガイドを務める中で、古いこま犬を見て「ビビッと来た」ところから興味を持ち、研究を始めた。
中町・蔵シック館に集合した参加者10人はまず富士浅間神社(深志3)へ。一対のこま犬を前に高松さんは「この子は松本型の典型」と解説。「こま犬にも型があるの?」と驚くと、「松本型は江戸こま犬のアレンジで、たてがみが横に張り出しているのが特徴」と説明した。
こま犬は地域ごとに特徴があるといい、口があ・うんの形になっているのは仏教の影響が大きいという。「日本人は、アシンメトリー(左右非対称)を好む傾向がある」と高松さん。参加者は台座に彫られた制作年や制作者などを確認した。
続いて、深志神社(同)と伊藤石材店(中央3)に立ち寄る。石材店では社長の伊藤博敏さん(61)が1985年に作った並柳神明宮(並柳)のこま犬と、祖父の重造さんが作った猿田彦神社(宮渕2)のこま犬それぞれのマケット(ミニチュア)を見せてもらった。その後は、今町亘理(わたり)神社(大手1)で、制作年が分かっている市内最古のこま犬を訪ねた。解散後は、高松さんを囲んだ有志の食事会も。補足説明や質問など、こま犬の世界を堪能した。
案内人候補の1人、上條聡美さん(52、笹部)は「松本をこんな角度で見たことはなかった。いつもの風景と違って楽しかった」と満足そう。琴、三味線など江戸文化を紹介するガイドを「ぜひやってみたい」。

街への関心高め観光力アップに

「ココブラ」は、不動産情報サイトを運営するJOHO(大手4、松本義隆社長)の新事業。高松さんは安曇野市などでガイドを10年間務める中で、「観光地などのコースありきでは、地域を知るにはいいが内容がぼやけるし、物語性がない」との思いを抱いていた。「案内人の個性を生かしたガイド」に以前から興味を持っていたという。
同じガイドとして活躍する宮﨑崇徳さん(52、安曇野市穂高)と相談し、実現に向け松本社長(42)に依頼した。
現在、4~6月のツアーは9コースを予定している。中信地区に限られるが、今後仲間を増やし、エリアを全県に広げることを視野に入れる。地域資産の学び場、案内人研修、団体向けオーダーツアーの受注などもと構想は膨らむ。「街を知り、関心を高めることで、訪れる人が増えるなど、街の活性化、観光力アップにもつながる」と松本さん。ホームページ(ココブラ信州で検索)で、参加者を募集している。
JOHO電話0263・35・9800
(八代けい子)

投稿者: mgpress