松本大学人間健康学部健康栄養学科・矢内和博准教授に聞くー「飲む点滴」甘酒を楽しもう

美容や健康の効果が高く「飲む点滴」ともいわれる甘酒。市販品のほか、自分でも簡単に作れることから愛飲する人が増えています。冷やして飲む機会が増えるこれからの季節に向け、松本大学(松本市)人間健康学部健康栄養学科の矢内和博准教授(47)に甘酒の栄養や、甘酒を使った簡単なレシピを聞きました。

飲み過ぎには注意

甘酒は大きく分けて2種類あります。一つは米にこうじと米を使う砂糖不使用でアルコール分0%のもの、もう一つは酒かすを使い砂糖を加えて作るアルコール分が含まれるものです。今回は子どもも飲める米こうじの甘酒について紹介します。
米にこうじは、蒸した米ににこうじ中菌を繁殖させたものです。砂糖を使わずに甘みが出るのは、米に含まれるでんぷんが、にこうじ菌が出す酵素によってブドウ糖に変わるから。複雑な(大きな)物質が、発酵によって単純な(小さな)物質に分解されることで、甘みを感じるようになるのです。
ブドウ糖は、効率よく体に吸収されるエネルギー源です。甘酒には他にもエネルギーを作りサポートするビタミンB群や、おなかの調子を整える食物繊維、オリゴ糖などが豊富に含まれ、こうした栄養価の高さが飲む点滴といわれるゆえんでしょう。
また、麹に含まれるコウジ酸には、しみ、そばかす、日焼けの原因となるメラニン色素の生成を促す酵素、チロシナーゼの働きを抑える作用があり、美白効果が期待できます。長野県は標高が高く紫外線が強いので、気になる方はお勧めです。
注意してほしいのは、糖質が多いので飲み過ぎないことです。糖尿病など持病がある方は、かかりつけ医に相談してから飲んでください。

甘酒の作り方


【材料】
ご飯…適量
水…ご飯の3倍
米にこうじ…ご飯と同量
【作り方】
①ご飯と水を鍋に入れて火にかける(殺菌)。沸騰したら60度まで下げる。
②炊飯器に移し、米にこうじを入れて軽く混ぜ、1晩~24時間保温する。
温度が下がりすぎると他の菌が繁殖したり、アルコール発酵したりするので注意。また、70度を超えるとにこうじ菌が死滅するため、温度を60度に保つことが大切。
保温温度が選択できる炊飯器なら低温で、できない場合は時々温度を確認する。

甘酒簡単レシピ

★甘酒とフルーツアイスキャンディーの簡単スムージー
【材料2人分】
甘酒…400cc
フルーツアイスキャンディー…約80グラム
【作り方】
①アイスキャンディーのバーを取り、甘酒とミキサーに入れて混ぜる

★豚肉の甘酒焼き
【材料4人分】
豚肉(バラかロース)…400グラム
甘酒…200cc
しょうゆ…大さじ4.5
塩、こしょう、油…各適量
【作り方】
①豚肉に塩、こしょうを振る。
②甘酒としょうゆを合わせる。
③フライパンに油を入れ、肉を炒める。
④②を③に入れて絡め、少々煮詰める。

★甘酒プリン(牛乳不使用)
【材料2人分】
卵…1個
甘酒…150cc
バニラエッセンス…適量(好みで)
【作り方】
①甘酒はブレンダーかミキサーにかける(滑らかにするため)。
②卵を加え、泡立てないようによく混ぜたらバニラエッセンスを加えて軽く混ぜる。
③器に入れ、蒸し器で弱火で10分(電子レンジなら200ワットで6~8分くらい)熱する。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。
◎好みでカラメルか黒蜜をかけて食べる。

★漬物(べったら風)
【材料】
野菜(大根、白菜、キャベツ、キュウリ、ニンジンなど)…ビニール袋(27センチ四方くらい)1袋分
塩…小さじ1
甘酒…100~150ミリリットル
昆布茶…小さじ1(好みで)
【作り方】
①野菜は一口大に切る(大根、キュウリは薄切り、ニンジンは細い千切り)。
②ビニール袋に入れ、塩、昆布茶を混ぜてもみ込む。
③甘酒を入れてよくなじませ、1~3日漬ける。
④軽く水気を絞って盛り付ける。 。
(八代けい子)