【なないろキッズ】 #20 絵や文字の手順書も有効

日常生活におけるさまざな活動が、なかなか身に付きにくく、声掛け・見守りが必要だったり、我流にこだわって適切なやり方が身に付きにくかったりする場合、絵や文字で手順を1動作ごとに分けて示す手順書が有効なことがあります。特に、自閉の特性が明らかな方、視覚的な指示が入りやすいタイプの方にフィットします。
例えば、トイレ、歯磨き、手洗い、横断歩道の渡り方というような日常動作や、お手伝い・係の仕事、電子レンジの使い方といった身に付けると自立につながる一連の行動など、いろいろな場面で使えます。イラスト、写真、文字などを組み合わせて1ステップごとに分け、回数、量などは具体的な表現や、スケールになるものをセットにして示します。
大人が見ていて、後から不適切な時に声を掛けて修正しようとすると機嫌を損ねてしまいがちなお子さんも、事前にポイントになるところを抑えた手順書を示して、自分で見てやるほうがスムーズにいくこともあります。また、声を掛けないと動けないお子さんはいつまでも見守りが必要となってしまいます。手順書を見て、自分で行動できることを増やしていくのがよいでしょう。
ただし、お子さんによっては、「見てその通りやる」ということに乗ってこない子もいます。モチベーションを上げるような工夫(例えばシールを貼るなど)が有効なこともありますが、いっときうまくいってもすぐ飽きてしまうこともよくあります。
大切なのは無理強いはしないこと。シチュエーションを変えると乗ってくることもあるので、本人のモチベーションが持てるやり方で導入しましょう。