クラフトビールで街を乗っ取ろう! 松本の5店が今月からスタート

複数店舗でビールをつなぐ
クラフトビール「タップテークオーバー」

クラフトビールで、松本の街を乗っ取ろう!市内のクラフトビールを販売、製造する5店が1日から、「MATSUMOTO Craft Beer Town Take Over(マツモト・クラフト・ビール・タウン・テーク・オーバー)」を始めた。埼玉県の醸造所、秩父麦酒のビール25種を、各店が1~3種ずつ提供。たるが終わったら、新しい種類のビールを入れ、全種制覇を目指す。
企画者の一人、HOP FROG CAFE(ホップ・フロッグ・カフェ=中央3)の代表、吉川和平さん(50)は「クラフトビールで街を乗っ取ろうという試みは、世界的にも初めてでは」と楽しんでいる。

市外の醸造所の「味」を楽しんで

店のタップ(ビールサーバーの注ぎ口)を一つの醸造所で占める「タップテークオーバー(乗っ取り)」は東京などで行っているが、松本市内1店舗で開催するのはハードルが高い。複数店舗でやれば、いろんなビールをつないで、面白いイベントができるのではと、HOP FROG CAFEの吉川和平さんらが発案。秩父麦酒の麦酒(ビール)職人、鈴木孝治さん(31)が松本出身である縁で実現した。
松本以外の醸造所のビールを飲める場所を作ったら面白いのではないか|というのがこの催しの核だ。「とりあえずビール」の感覚のある人にとって、種類が多いクラフトビールは、とっつきにくい存在と思われがち。そうした人たちに少しでも身近に感じてもらえるように、との狙いがある。
松本の街のぎゅっとコンパクトなサイズ感もよく、「松本城町バル」など、はしご酒や街中を歩くことが好きな人が多いといったことも後押ししたという。吉川さんは「クラフトビールを提供する店もあまり多くないことも足並みをそろえやすかった」とする。
参加店舗は、同店のほかOLDROCK(中央2)、福岡キッチン(同)、中国料理廣東(大手4)、BACCAブルーイング(巾上)。店ではがき大のカード(パスポート)をもらう。各店1~3種のビールをたるで扱い(廣東は瓶ビール)、終われば新しい種類に変えていく。

1回目は埼玉の秩父麦酒を提供

今回提供する秩父麦酒の造り手、鈴木さんは、廣東が実家。松本美須々ケ丘高校、信州大経済学部を卒業後、松本市役所に勤務した。酒が好きで、各地の酒のイベントを巡る中、宇都宮市にある小さな醸造所併設のパブ「BLUE MAGIC(ブルー・マジック)」と出合った。酒好きに加え、もともと独立志向もあり、「面白そうな業界に飛び込むなら若いうちかな」と、転職を決めた。
宇都宮で1年半、その後塩尻市のチロルの森内のブルワリー、塩嶺麦酒で2年、ビール造りにかかわり、秩父麦酒へ。社長の丹広大さんに醸造の腕を買われて、2017年11月オープンの醸造所の麦酒職人となった。
「ビール造りはきつい仕事だが、すごくクリエーティブで、知識、技術を身につければ自分の造りたいものができるのが面白い」と鈴木さん。「MATSUMOTO Craft―」の期間中、松本を訪れ盛り上げたいとし、「かつて通っていた店もあり、1回目に選んでもらいとてもうれしい」と話す。
今回登場するビールは、遊び心たっぷりのネーミングにもわくわくする。例えば、「皇帝紅熊コニャック樽(だる)」は、インペリアルレッドエールをコニャックのたるに入れ、4カ月間寝かせたという手間暇かけた1品。コニャックの香りが強い赤みを帯びたビールだ。他の種類にも登場する熊は社長の丹さん夫妻が好きということに加え、元格闘家の丹さん自身の風貌からの名前という。

今回が好評なら、今後も醸造所を変え、続けていく計画だ。吉川さんは「同じスタイルのビールでも、醸造所によって全く違う。できるだけ多くの種類を飲み尽くせば楽しいのではないか」と話している。
どの店で、どんなビールが飲めるかは、フェイスブックページに掲載する。5店舗制覇した先着100人には、オリジナルのリップクリームをプレゼント。問い合わせは、同ページからか各店へ直接電話を。
(八代けい子)


投稿者: mgpress