堀金の青栁さん歌集「安曇野慕情」を出版 故郷や戦争体験詠む 「老農の叫び感じて」

安曇野市堀金烏川の青栁幸秀さん(85)は、歌集「安曇野慕情」を出版した。6年前に初めて出した「安曇野に生きて」に続く歌集。これ以降に作った約1300首の中から478首を選んで掲載した。
「俺のふるさと」「縄文人の血」「寂しき方へ」「遠野の風」「あるな再び」の5章で構成。故郷への思いや日常生活、旅先や戦争体験などを詠んだ歌を掲載している。
「俺のふるさと」には、「そびえたつ常念岳あり酒もあり安曇野はわが心のより処」と故郷への郷愁を詠んだ歌を収録。「縄文人の血」には、「一本(ひともと)の稲穂かざして見る様(さま)に縄文人の血潮たぎり来」と農業に取り組む姿を描いた歌を入れた。
また「あるな再び」には、「敗戦のうたを詠みつつ息絶えし人をこそ思へ千年経ても」と、小学生の時に聞いた玉音放送が忘れらずに作ったという平和を願う歌も入る。
青栁さんは農業を営む傍ら、昭和30年代に短歌を始め、短歌誌「露草」に入会。現在は日本歌人クラブ会員で、短歌文芸誌「ぱにあ」の編集委員を務める。
ぱにあ代表の秋元千恵子さん(東京都)は「昭和一桁生まれの著者が、辛苦を味わった人生の哀歓に満ちた多彩で貴重な作品」と評価。青栁さんは「いつも朝4時に起きて2時間ほど机に向かって短歌を詠み、稲作やセロリ栽培に出掛ける日々。老農の叫びを感じてほしい」と話す。
B6判、215ページ。2160円。平安堂あづみ野店(同市豊科南穂高)で販売。
(中島清明)


投稿者: mgpress