自分のタイプ知り心を楽に

NPO法人日本交流分析協会副理事長 下川完平さんに聞く
無意識に自分縛る“禁止令”

自分の思考や人間関係などについて知り、心の成長や幸せな生き方などにつながるとされる心理療法の一つ「交流分析」。その理論の中に、生きていく中でさまざまな弊害を生む「ドライバー(自分を駆り立てるもの)」というキーワードがあり、自分のタイプや強さの程度を知っておくことで心が楽になる場合があるという。NPO法人日本交流分析協会(東京)の副理事長、下川完平さん(66、松川村)の解説とセルフチェックを紹介する。
下川さんによると、交流分析では多くの人が、まだ言葉を話せない子どもの頃から「○○するな」という非言語のメッセージを、親などから受け取っていることがわかる。このメッセージを「禁止令」といい、その数は一番深刻な「存在するな」をはじめ、「男(女)であるな」「子どもであるな」など12項目。自分がどのような禁止令を身に付けたかは分かりにくいが、その人の人生に大きな影響があるという。
これに対して、成長して言葉が分かるようになった後に、親から「○○しなさい」と命令されることがある。これは禁止令に拮抗(きっこう)するという意味で「拮抗禁止令」と呼ばれ、その中の自分を駆り立てるメッセージを「ドライバー」と言う。代表的なものは▽完璧であれ▽他人を喜ばせよ▽努力せよ▽強くあれ▽急げ─の5つだ。
拮抗禁止令を実行している限り、自分を縛っている無意識の12の禁止令は顕在化しにくい。しかし、大人になっても常に5つのドライバーに駆り立てられ、それに従う人も多いという。
例えば、子どもの頃に親から繰り返し「一生懸命やりなさい」と言われ、常に努力を強いられてきた人が、努力しなければ認められないと思ってしまうドライバー。これを持つ人は、常に努力していないと認められないと感じ、いつも必死の状態で何かに取り組み、リラックスできない傾向にある。
そして高い目標を設定して懸命に行動し、困難な状況でも持続的に取り組むが、実際の結果につながらなかったり、他人に対して、もっと頑張ることを期待してしまったりする一面があるという。
下川さんは「ドライバーは自分自身を駆り立てるメッセージだが、他人にも同じようなことを要求する。このことが人間関係の摩擦の原因にもなる」とし、「自分がドライバーの影響をどの程度受けているかを気付くだけでも意味があるのでは」と話す。
同協会関東支部電話03・3295・6511
(浜秋彦)


投稿者: mgpress