セイジ・オザワ松本フェスティバル 華やぐ「楽都」 オペラ、クリニック…催し多彩

SKOがオペラを演奏するのは4年ぶり。美しいハーモニーと歌が響き渡った
SKOメンバーでベルリン・フィルハーモニー管弦楽団首席奏者ガボール・タルケヴィさん(右)がトランペットクリニックを指導。「音を最後までつなげて」などと助言
約600人分のそばや地元食材の料理を用意、演奏家やスタッフをもてなした
記者会見で「指揮したいですよ」と語る小澤総監督
情感を込めて歌う若手音楽家

世界的な音楽祭、セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)が9月7日までの日程で松本市内で開かれ、「楽都」が華やいでいる。秀逸な演奏はもちろん、関連イベントも多彩。フェスのさまざまな表情をカメラで追った。
フェスは17日の「OMF室内楽勉強会リートデュオ発表会」(市音楽文化ホール)で幕を開けた。「リート」はドイツ歌曲の意。約1週間、奥志賀高原で声楽家白井光子さん(佐久市出身)の指導を受けた若手声楽家とピアニストの6組12人が二重奏を披露した。
「サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)は宝。松本は自分の場所みたいなもの」。2年ぶりに松本入りした小澤征爾総監督(83)は記者会見でそう述べ、笑顔を見せた。翌日、音文ホールでの「ふれあいコンサートⅠにサプライズ登場。ベートーベンの弦楽四重奏曲の一部を指揮。演奏家と観客を感動させた。
19日は、キッセイ文化ホール中庭で地元ボランティアによる「そばパーティー」。初参加した神林地区の女性でつくる「神林信緑会」は豚汁を提供。三村利子さん(74)は「塩分と栄養を補給してもらえたら」。
音文ホールでは翌日、県内の小学~大学生17人が参加し「トランペットクリニック」が開かれた。「周りの人の音を聴いて吹く、というアドバイスを演奏に生かしたい」と青木萌花さん(清水小6)。
オペラはチャイコフスキーの「エフゲニー・オネーギン」。指揮はフェスティバルで最多、5回目の客演となるファビオ・ルイージさんだ。自分の存在を無意義に感じる裕福な青年エフゲニー・オネーギンと、田舎娘タチヤーナの悲恋の物語。初日の20日は照明機材のトラブルで一時中断したものの、音楽と歌の熱演で観客を魅了した。
鑑賞した馬目灯さん(18、浅間温泉)は、SK合唱団でオペラ経験もあり今年、団を卒業するといい「OMFは夢みたいな場所。いい経験ができた」。母親の詩乃さん(50)は「シンプルな演出で世界観が出ていて素晴らしかった。この音楽祭がある街に住んでいて良かった」と話した。
(井出順子)


投稿者: mgpress