【ガンズリポート】リーグ戦残り8節 「境界突破」へ最終盤どう戦う

J1リーグもいよいよ残り8節。26節終了時で山雅は自動降格圏の17位、無条件で残留できる15位と勝ち点7差と、苦しい戦いが続く。J1残留という「境界突破」に向け、最終盤をどう戦うか。山雅が初めてJ1に挑んだ2015年シーズンに選手だったクラブアンバサダー鐡戸裕史さん(36)と、当時も現在も守備の要である飯田真輝、今夏の移籍で加入して奮闘する阪野豊史の2選手に聞いた。

目標のためチーム一つに
元選手のアンバサダー・鐡戸裕史さん

─残留争いの展望は。
磐田、鳥栖とともに下位に取り残されつつあるが、巻き返す可能性は十分ある。11位名古屋~15位浦和が勝ち点31で並んでおり、まずはこの5チームに割って入らなくては。
ただ、5チームは不調が続いているが、どこも力がないわけではなく、結果が出ていないだけということに気を付けたい。
特に今季終盤は2週間空く試合が多い。イレギュラーな間隔の中で、良くも悪くもチームが大きく変わる可能性がどこにもある。上位が崩れるかもしれないし、最下位の磐田が息を吹き返すこともあり得る。小さな歯車のわずかな狂いで、大きく変わってしまうのがサッカーだ。
─山雅の現状は。
時間が取れる限り練習を見て、選手と言葉も交わしてもいるが、雰囲気は悪くない。夏の移籍で加入した選手が、確実にいい影響をもたらしている。
阪野と水本は主力に定着し、ほかの選手も競争をもたらしてチーム内を活性化させている。24節の浦和戦で2得点に絡んだ高橋は(ポジションを争う)高木の存在が刺激になっているようだ。
─山雅の残り8試合の展望は。
現状で言えば上位と下位の4チームずつと対戦する。順位が近い仙台と鳥栖、G大阪、湘南から勝ち点3を挙げるのは必須。上位陣との試合は内容は悪くても耐え、最低でも引き分けて勝ち点1をもぎ取りたい。
15年の終盤を振り返ると、降格争いの“直接対決”と目された下位の新潟や鳥栖との試合で勝ち点が取れず、致命傷になった。選手の多くが入れ代わり、記憶も薄れているかもしれないが、クラブの経験として共有し、今こそ糧にしなければならないだろう。
─山雅はここからどう戦うべきか。
チームが一つになることに尽きる。自分も経験したが、シーズン終盤になってチームの来季の立ち位置が見えないと、自分の契約の不安などが頭をもたげてくる。いわば「雑念」に惑わされず、一人一人がどれだけチームの目標のために行動できるかではないか。
15年の自分は出番が減り、チームも厳しい戦いが続いた。しかし、J1にいることの意義を日々感じ、ここに居続けることがクラブにも地域にもプラスになると思った。それが大きなモチベーションだった。
チームが一丸になって良い試合をしても、相手の強烈な個のワンプレーでそれを越えられてしまうこともある。それがJ1という舞台。「これだけやれば大丈夫」ということはない。プレーもメンタルも、チーム全体の雰囲気でも「もっと、もっと」という貪欲さを、意識して持つことが大事だ。

攻める姿勢が必要
DF飯田

─15年シーズンと今季の、この時期の違いは。
今季はある程度、手応えを持って戦えている。4年前はできることが少なく、それを突き詰めてやるだけだったが、今は違う。ただやれることが増えた分、どこに向けて何をやるのか、方向性が難しい部分が出てくることもある。
─終盤戦は試合間隔が2週間空く日程が増えるが。
チームで準備する時間が増えるし、(けがから復帰した町田)也真人や(今月加入した)イズマらがフィットするための時間にもなる。難しさは感じていない。
─残りの試合をどう戦うか。
勝ち点3を取り、それを続けなくては。得点しなくては勝てないので、多少リスクを負っても攻める姿勢が必要だ。攻撃に力を割いて守備陣はきつくなると思うが、そこをどう頑張れるかだ。

全試合一戦必勝で
FW阪野

─J2山形から加入して2カ月。手応えは。
もっとできる、という思いがある。自分は点を取りたいし、チームも勝たせたい。選手の質の高さなどJ1でないと感じられないことも多く、向上心は高まっている。
─残りの試合をどう戦うか。
厳しい状況なのは間違いない。「まだ8試合ある」ではなく、「この試合に負けたら降格」くらいの思いを、毎試合持つことが大事。自分は試合間隔が短い方がリズムをつくりやすいが、準備の時間が増えると前向きにとらえ、全ての試合に一戦必勝で臨む。
(長岩将弘)


投稿者: mgpress