【佐藤大史・アラスカ撮影紀行】ネイティブの村山の上から

米国・アラスカ州の北方に幅1000キロを超える長大なブルックス山脈がある。周辺は北緯67度以北の北極圏内に入る地域が多く、8月20日ごろになるとオーロラが出る。21時すぎから朝5時くらいまで、いつオーロラが現れるか分からない。
今回は、オーロラとブルックス山脈、アラスカネイティブ(先住民族)の村を写すことを主たる目的に撮影に向かった。フェアバンクスから5人乗りの小型の飛行機に乗り、およそ400人が住むネイティブの村に着く。そこから1日かけて彼らの所有する山の上に登り、撮影したのが上の写真だ。
雲はおよそ地上3000メートル、オーロラは地上100キロ以上のところに出ている。この翌日には吹雪。短期間ながらも、ハードな撮影となった。

自然の気配伝わる写真展 12日から豊科

今年は2回に分けてアラスカ撮影に出向いた。アラスカに通い始めて今年で5年。土地の広さ(アラスカ州だけで日本の4倍!)、情報の少なさ、ちょっとしたことに大きな経費がかかるなど、毎度頭を悩ませながらも、毎年新しいものを目標に撮り続けてきた。
同じアラスカ内でもあちこち移動すると雰囲気やルール、生き物の態度も異なる。なので、新しいエリアに行くのはエネルギーがいる。そう分かっていても、何とか自分を奮い立たせて撮影範囲を広げてきたつもりだ。それでもまだアラスカのアの字も撮れていやしないのだが、“地球”を感じるような大きな自然を伝えるのが私の最重要課題なので、今年からアウトプットの場も増やしていこうと動き始めている。
手始めに、12日から安曇野市豊科近代美術館で写真展を開く。壁面長50メートル以上にもわたる大きな空間に、大きなプリントを飾る。風景、氷河、虹、グリズリー、ジャコウウシなど、全部で50枚弱の写真を並べる予定だ。
今回はアートディレクターとして三村漢さんに加わってもらい、写真表現の奥行きが今までの展示に比べてぐっと深くなった。単に奇麗なだけではない、自然の気配が濃くなっているはずだ。
もう一つ、ぜひ見ていただきたい作品がある。幅4メートル、高さ3メートルにわたる写真だ。こちらは大き過ぎて1枚しか展示できない。余談だが、これだけ大きいと折り目をつけないよう扱うのが大変。大人数人でやっとプリントを終えた。
このページに掲載したのは、展示写真のほんの一部。大プリントの作品は…。楽しみに会場へ足を運んでいただければうれしい。

【circulation #1】
12~20日(15日火曜日休館)、安曇野市豊科近代美術館の大展示室。午前9時~午後5時(最終日は午後3時まで)。無料。期間中の在廊情報は、ホームページかフェイスブックで
(佐藤大史・写真家・安曇野市在住)


投稿者: mgpress