旧開智学校国宝記念式典 児童・市民ら800人正式指定に喜び

旧開智学校校舎の国宝指定を祝う松本市の記念式典が5日、同校舎隣の開智小学校で開かれた。同校の全校児童や市民ら約800人が出席し、市民の宝ともいえる同校舎の保存に今後も努めていくことを誓った。
体育館で開いた式典で菅谷昭市長は「特徴的な建物の校舎というだけでなく、全ての子どもに学びの機会を提供した、松本の教育の原点。多くの人に親しまれてきた校舎が令和の初めに国宝に指定された」と喜びを述べた。
続いて校舎前に会場を移動。全校児童が「明治、大正、昭和、平成、令和、たくさんの子どもたちを見守ってきました。誇りとして全国、世界にも、この素晴らしさを発信していきます」などと祝いのメッセージを呼び掛け、高らかに校歌を斉唱した。
式典前には同校6年生と市民約150人で、市内を記念行進。かつての学校跡地(中央1)から松本城、同校までをのぼり旗を掲げて歩いた。
旧開智学校校舎は143年前の1876(明治9)年に完工。大工の立石清重が設計、施工を担った。文明開化を伝える擬洋風建築が特徴だ。明治後半、同様の建築物が改築などの憂き目に遭う中、同校舎は市民らによる活発な保存活動で守られ、90年にわたり大切に使い続けられた。1961(昭和36)年に国の重要文化財指定、64年には現地への移築復元工事が完成し、教育資料博物館として開館した。今年9月30日に国宝指定。近代学校建築としては初。

松本城つなぐ電動バス
12~14日も無料運行観光後押し

旧開智学校校舎の国宝指定を盛り上げようと、松本市は5、6日、同校舎と国宝松本城をつなぐ低速電動バスを走らせた。市内で電動バスの運行は初めて。12~14日も無料で運行する。
国が推奨する「グリーンスローモビリティ」に呼応し、環境に優しく、ゆったりと楽しく乗れる低速電動バスを期間限定で借りて運行。観光客の利便性向上や、高齢者の足代わりなどとして実験的に導入した。
電動バスは最高時速19キロ、10人乗り。2つの国宝を結び、片道約7分。見た目のかわいらしさもあって、初日から観光客や近くの人が早速乗車した。群馬県太田市から訪れた斉藤進捷さん(76)は「電動バスは初めて。乗り心地も良くて楽だね」と喜んでいた。


投稿者: mgpress