県高校サッカー決勝 松本国際V 全国へ 上田西に2-1

高校サッカーの第98回全国選手権県大会は2日、決勝を松本市のサンプロアルウィンで行い、松本国際が上田西を延長の末2─1で破り、旧校名の創造学園時代から数えて3年ぶり3度目の優勝を果たした。出場した83校・82チームの頂点に立った国際は県代表として、12月30日~来年1月13日に首都圏で開く全国大会に出場する。
前後半40分ずつ。前半は激しい攻防の末、両者無得点。国際は流れを変えようと後半から、スピードと突破力があるMF小林丈太郎(3年=以下同)をはじめ、ゲームメーカーで主将のMF小川拓馬ら温存していた選手を次々と投入した。
しかし、26分に先制され、守りを固めた相手からゴールを奪えないまま終盤へ。国際はロスタイム1分、小川のFKを183センチのDF小山成格が頭で押し込み土壇場で同点に。
追い付いた国際は延長(同10分ずつ)後半6分、小林の低く速い左クロスに反応した途中出場のFW馬淵金輝が飛び込み、左足でスライディングシュートを決め、これが決勝点になった。
国際は昨秋の新人大会、今夏の総体を制して県3冠を達成。全国大会の組み合わせは18日、都内で抽選する。

強い気持ちがチャンス呼ぶ

このままでは敗れる後半ロスタイム。試合終了の笛が迫る中、エースFW木間皓太太郎のこん身のシュートも外れたが、国際の選手たちは諦めていなかった。劇的な1発が、スタンドに漂う落胆ムードを一瞬にしてかき消した。
「最後まで信じていた。よくやった」と勝沢勝監督が試合後にたたえたように、勝利を信じる選手たちの強い気持ちが、チャンスを引き寄せた。
小山への長いFKで同点ゴールをアシストした主将の小川は、県リーグ1部の上田西戦(9月7日)で右足首を傷め、準決勝、決勝とも後半から途中出場。リーグは今季、上田西に1分け1敗。「どうしても勝ちたかった。勝ってもう一度、仲間と全国で戦いたかった」と夢をつないだゴールを喜んだ。
延長後半に決勝点を挙げたのは、3年間のほとんどでベンチを温め続けてきた馬淵。穂高東中出身で、身長189センチはチーム一。当たり負けしないようにと人一倍トレーニングに励み、筋肉の鎧(よろい)をまとった肉体は、この1年で体重が11キロ増えた。
「いつでも出られる準備をしてきた」と馬淵。ゴールを決めると、その努力を知る仲間たちが一斉に駆け寄った。「最後の最後で結果を残すことができ、報われた。今まで支えてくれた家族や友人、チームメートに感謝したい」と試合後、涙を流した。
3回戦から出場した国際は、全5試合で計19得点2失点。準々決勝、準決勝の2戦はともに5─0で完勝したが、決勝は勝負強い上田西に厳しい戦いを強いられた。両サイドを起点にするパス回しなど攻撃のパターンを対策され、手詰まりになる場面もあり、全国大会に向けて課題も浮上した。
長く強豪のイメージがある国際だが、初めて全国選手権に出場したのは創造学園時代の7年前。3年前に初の1勝を挙げたが、全国総体(インターハイ)は昨年、今年と連続して初戦敗退。「まずは全国で1勝できるよう、さらにチーム力を高めたい」と勝沢監督。
抜きん出た本命と目されながら、最後の最後で苦しんだ今大会。その底力と勝利への執念を全国でも見せられるか、注目だ。
(高山佳晃)


投稿者: mgpress