中信から5選手 技能五輪に挑む 課題に向け集中 腕磨く

23歳以下の若手技能者が、ものづくりやサービスの腕で日本一を競う第57回技能五輪全国大会は15~18日、愛知県内の9会場で開く。中信地区では松本、安曇野両市の企業・学校から、5職種に男子5選手が出場する。このうち日本料理に初出場する平田楓さん(20、ホテルブエナビスタ=松本市)と、県勢ただ一人の高校生で造園に初出場する小泊達也さん(18、南安曇農業高3年)に意気込みを聞いた。

日本料理
同世代から刺激を
平田楓さん(ホテルブエナビスタ)

日本料理は「小鯛の姿おろし」「合鴨(あいがも)の小袖巻きと小かぶの甘酢漬け」「いもずしとれんこんの甘酢漬け」の3つの課題を、各50分以内で仕上げる。
平田さんは普段の仕事で焼き場を担当し、「焼き」の工程がある合鴨料理は得意という一方、いもずしは砂糖や塩、酢などの配合が難しく、「調味料が多ければべちゃべちゃに、少なければぱさぱさになる。適度なバランスをその都度見つけなければ」と注意を払う。
まだ、3つの課題を通しで練習したことがなく、「続けて作った場合、どのくらい体力を消耗するかなどを試しておきたい」と本番を見据える。
子どもの頃からすしを食べるのも、職人が握っている姿を見るのも好きで、「将来は料理人に」と松本第一高校の食物科で学んだ。
今の職場で働き始めて約2年。同ホテル調理部日本料理の金井峰板長(47)は「料理人としては未熟だが、真面目なのがいい。今回は賞とかではなく、次回以降につながる経験を」と見守る。
平田さんは「それでも目標は賞を取ること。同世代の選手から刺激をもらい、最後は笑顔で終われるようにしたい」と燃えている。

造園
体力・時間も重視
小泊達也さん(南安曇農業高3年)

造園は2日間にわたり、10時間以内に3.5メートル×2.5メートルの長方形の枠内に設計図通りの坪庭を造る。石垣を積む、敷石を張る、木の壁を立てる、低、中、高木の植栽-の4つの大きな作業があり、中でも「野面(のづら)積み」という、松本城でも使われている手法で造る石垣が難関だ。
形が不規則な石を使い、滑らかなアーチ状に仕上げなければならず、小泊さんは「石を置く場所により、見栄えが全く違う。重くて体力も消耗する」と厳しい表情だ。
制限時間も大きな壁。指導する日本造園組合連合会県支部の牛山和重さん(56、塩尻市)=牛山造園代表=は「プロでも図面をぱっと見せられ、10時間以内で造るのは難しい」と言い、小泊さんは9月中旬から課題の庭を10回以上造り、作業の流れを体に覚え込ませた。
小学生の頃、祖母の家で働いていた庭師を見て憧れ、造園の授業がある同校環境クリエイト科に進学。卒業後は造園業に就職が決まっている。牛山さんは「器用ではないが、じっくりと確実に仕事をするタイプ」と評する。
小泊さんは「本番はとにかく、制限時間内に仕上げることに集中したい」と気を引き締める。

【技能五輪全国大会】
57回大会は金属、電子技術、機械、情報通信、建設・建築、サービス・ファッションの計42職種に全国の約1250人、県勢は18職種に49人が出場。中信地区からはほかに、レストランサービスで昨年銀賞を受けた神田蓮大さん(22、ホテルブエナビスタ)が2年連続で、機械製図に桐原大輝さん(22、デンソーエアクール=安曇野市)、建築大工に矢澤篤さん(19、山田工務店=松本市)がそれぞれ初出場する。

(浜秋彦)


投稿者: mgpress