声に魂込めて決勝へいざ! 松本国際高の3人 全国コンテスト「声優魂」

アニメの声優やナレーターなどを目指す中高生1000人以上が毎年応募し、激戦を繰り広げる「国際声優コンテスト声優魂(せいゆうだましい=せいだま)」。声優界の次世代を担う若手の登竜門だ。17日に東京都品川区で開く決勝大会に、松本国際高校(松本市村井町南3)声優部の3人が出場する。
決勝に進めるのは全国でもわずか20人余という狭き門。挑むのは、3年生の窪田真菜さん(18)、平井沙也加さん(18)、1年生の内野あすみさん(15)だ。
アニメの登場人物になりきり、課題のアフレコ(映像に合わせたせりふの録音)の練習に励む。大切にしているのは、声まねではなく、オリジナルの感情表現。「声で人の心を動かしたい」。そう話す3人の稽古場を訪ねた。

ネットラジオ配信もスキル磨く

松本国際高声優部
部員3人が「声優魂」決勝大会出場

「みーちゃんはすごいよ。わたしね、頑張ってるみーちゃんを見てて思ったの。みーちゃんホントにキラキラしてるって。すっごいまぶしかった」
松本国際高校の新校舎最上階の5階にある階段教室が声優部の活動拠点。扉を開けると“もえもえ感”たっぷりのアニメ声が聞こえてきた。
スクリーンに流れる人気アニメの映像に合わせ、真剣な表情で登場人物のせりふをアフレコする生徒たち。部員は現在、1~3年生計32人。声優役の「アクター」と音響や映像編集などを担当する「裏方」に分かれて活動している。
「声優魂」に出場する3人は、マンガ・アニメ科で学んでいる。
窪田真菜さんは3人の中で唯一、1年生の時に同コンテストの決勝に出場した経験を持つ。「前回は緊張して頭が真っ白になり、自己PRもうまくできなかった。今度は堂々と課題を演じ切りたい」。地声を生かした女の子から男の子役、おじいちゃん役、おばあちゃん役までいろいろな声を出せるのが持ち味。雪辱を期すその声に意欲がみなぎる。
平井沙也加さんは愛知県出身。アニメが好きで同科に入った。声優部の存在は入学するまで知らなかったが、声だけで演じる表現の難しさに「はまった」という。「普段とは違う別の自分になれるのが声優の魅力」と語る。発声練習で腹筋を鍛えたりあいさつが厳しかったりと、思っていた以上にハード。「文化部だけど体育会系みたい」と苦笑いする。
3人の中で唯一の1年生、内野あすみさん(15)は声優になる夢を抱き、諏訪市内から毎日、電車で遠距離通学している。中学時代につらい経験をして精神的に落ち込んだ時、「好きなアニメを見て、登場人物のせりふや声に励まされ、救われた」という。「今度は自分が誰かの支えになりたい」との思いを胸に抱きつつ、人一倍の闘志を燃やしている。

声優部員は、「声優魂」決勝への出場を目指してスキルアップを図るほか、ユーチューブで配信しているネットラジオ「アンブレラジオ」も活動の大きな柱。窪田さんも中学生の時にアンブレラジオを聴き、同部への入部を目指した。2014年にスタート、今春、節目の第50回を迎えた。放送室を借りて30分番組の収録に約2時間を費やす。「編集は大変だけど、楽しくて」。おしゃべりが止まらない。
学校での何げない出来事を紹介したり、時には体験入学の告知をしたり。台本はあるが「アドリブを利かせるのも声優に必要なスキル」と、楽しいトークで盛り上げる。全国のリスナーからファンレターも届くという。
8回目となる今回の「声優魂」には声優部の全員が応募。審査を経て、創部以来、最多の3人が決勝大会に進んだ。「自分は決勝大会に出場できなかったが、この部から3人も出場するのは誇らしく、自分のことのようにうれしい。納得のいく演技をして、せりふ一つ一つに魂を込めてほしい」。部員をまとめる3年生の小松優花部長(17)は、部を代表して出場する3人にそうエールを送った。

◇メモ
【国際声優コンテスト「声優魂」】

一般社団法人「国際声優育成協会」が主催する中高生を対象にした全国規模の声優コンテスト。国内とインターナショナルの2カテゴリーがあり、今回は1、2次審査を通った21人と各地方大会(中部、鳥取、近畿)の優勝者3人を合わせた計24人が決勝大会に出場する。アニメ作品を使ったアフレコやグループでせりふの掛け合いなどをプロの漫画家や声優が公開審査し、最優秀賞を決める。第3回大会のグランプリに輝いた声優の堤雪菜さんらがプロデビューしている。

(高山佳晃)


投稿者: mgpress