【ガンズリポート】「境界突破」なるか 後半戦振り返り最終盤展望

山雅にとって4年ぶり2度目となるJ1リーグ挑戦は、予想通り“いばらの道”となっている。ここまで6勝12分け13敗でリーグ17位の自動降格圏に沈んでおり、残り3試合で16位以上に浮上しなければ、目標に掲げるトップリーグ残留、そして定着は果たせない。

自力残留に必要 精神力と総合力

31節の鳥栖戦(11月10日)は、勝てば自動降格圏から抜け出せる大一番だったが、試合開始直後から主導権を握られ、早い時間で先制を許してしまう。その後は選手交代などに活路を探ったが、相手の守備をこじ開けることができなかった。
それまでFC東京や鹿島など上位陣と引き分け、粘り強く勝ち点1を挙げるなどチーム状態は良かっただけに、ライバルとの勝ち点差が開いてしまったことは悔やまれる。
幸いにも残留争いはまだ拮抗(きっこう)しており、自力でのJ1残留が可能な状況だ。目標を達成するために必要なのは「メンタルの強さ」と「チームの総合力」の2つだろう。
「残り3試合になり、これからはいろいろな声が周囲で飛び交い、そのプレッシャーとの勝負にもなる。また、前線にけが人がおり、調子が良い選手と悪い選手を見極めて起用する必要がある」とは反町監督の言葉だが、まさしく過熱する残留争いを勝ち抜くためのタフな精神力と、セルジーニョと町田の負傷離脱を埋める総合力が求められる。

ここまでのチームの方向性には間違いはない。例えばJ1初挑戦だった2015シーズンと比較すると、31節終了時の総失点数は4年前が50だったのに対し、今季は36と大きく減らした。その結果、得失点差はライバルと比べて良い数字で、この点は残留争いで優位に働く。いずれにしても、自分たちの戦いに自信を持ち、ブレることなく突き進まなければならない。
残り3試合の相手は、今季ここまでリーグ1位の得点力を誇る横浜M、今夏の移籍でFW宇佐美やFWパトリックらが復帰してチーム力が向上したG大阪、そして残留争いの最大のライバルとなる湘南。いずれも特長が異なる難敵ばかりで、厳しい戦いが想定される。
中でも勝ち点差1で追う16位湘南との最終節の直接対決は、鳥栖戦に続く大一番。その前に残留の可能性がついえないように、一戦必勝の決意で横浜MとG大阪に挑まなければならない。
「結果は真摯(しんし)に受け止めつつ、立ち直らないといけない。次に向けて準備を進める」と、鳥栖戦後の反町監督。指揮官と選手は気持ちを切り替え、次の戦いへと視線を向けている。
残り3戦で積み上げられる最大の勝ち点は9。J1の15位チームの、過去5年間の勝ち点の平均は34.8。今季の目標「境界突破」が意味する、無条件で残留できる「日本のトップ15入り」はまだあり得る。今こそチームの真価が問われる。
(フリーライター多岐太宿)


投稿者: mgpress