進む人口減少、40%超の高齢化率… 若い力で木曽に雇用

テヅカ精機 木曽町日義

一見作業着とは思えないおしゃれなブルーデニム。電子部品組み立てなどの「テヅカ精機」(木曽町日義)の男性社員はほとんどが普段、デニムを着用している。従業員の平均年齢は34歳。人口減が進む木曽谷で、若者の雇用環境を少しでも整えようと奮闘する。
創業40年余の同社を率いるのは、昨年就任した手塚良太社長(33)。以前は「いわゆる町工場だった」(手塚社長)という同社は、最近の7年間で従業員が15人から49人に増加。昨年には、新規事業として「住宅設備」「電気設備」の2部門を立ち上げた。
今夏は経営陣も刷新。取締役のうち、中西理さん、村田一輝さん、山下真広さんの3人が30歳で、いずれも手塚社長の中学・高校の後輩だ。
中西さんと村田さんは、それぞれ住宅設備部門と電気設備部門の責任者。山下さんは、自動車関連企業が多い名古屋の支店で電気設備部門の業務を任されている。
高齢化率(人口に占める65歳以上の割合)が42・3%(10月時点の県推計)の木曽郡。廃業や移転などで勤め先も減る中、同社も、手塚社長の父で創業者の現会長、太次雄さん(69)が「自分の代で終わらせようと考えた時期もあった」という。
そこへ県外の企業に就職していた良太さんが「自分が継ぐ」と2012年にUターン。事業継続が見えた同社は、午前7時~午後5時の間で出勤時間を自由に設定できるフレックスタイム制を導入。現在、主に製造工程を担う女性従業員は38人と導入前の倍以上に増え、事業を広げた同社を支えている。
平家物語に登場する「手塚太郎光盛」を先祖とし、長男の名前に「太」を入れる習わしがある手塚家。自身の名前にも家の伝統が生きる手塚社長は「今の会社は『家業』」としつつ、「いずれ100人規模にし、真の意味での『企業』へ進化させたい」と力を込めた。

(嶋田夕子)


投稿者: mgpress