出張託児への思いを聞く

ベビー・チャイルドシッター「ベジ」さんこと浅野暁彦さん
自由に楽しく親も子も笑顔に

核家族化や共働き世帯の増加などで、いざという時に頼りになるベビーシッター。「子ども王子/子どもの笑顔クリエイター」として、利用者から依頼があればどこへでも出張して子どもと遊ぶ「ベジ」さんこと浅野暁彦さん(東京都)もその1人です。1日に安曇野市豊科を訪れて、大型トランポリンを使ったイベント「安曇野から世界へ」を催したベジさんに、出張託児を始めた経緯や思いを聞きました。
ベジさんは「全世界出張型のベビー・チャイルドシッター(通称ベジーシッター)」という、子どもと1日遊ぶサービスを2015年から始めました。料金は基本的に交通費などの出張費のみで、託児代は不要です。
なぜ無料にしたのか尋ねると「子どもが大好きで、子どもと遊びたいんです。仕事にしていた時もありましたが、大人や社会の都合で子どもを枠の中に入れている感じが好きになれなくてやめました。制約を課すことなく自由に楽しく遊ばせたいんです。
とはいえ、利用者の方が料金を払いたいと申し出てくれたので、現在は料金制と、出張料のみで託児代不要のドネーション制のどちらかを選んでいただいています」
子どもと仲良くなることが得意というベジさん。「『子どもと遊びたい』という欲求を満たしてもらっているので、託児は完全に趣味。子どもって思いっきり遊びたいけど、毎日となると親御さんは大変。僕は1日だけの期限付きなので存分に遊べます。それで子どもも楽しくて親御さんもリフレッシュできるのなら、みんながハッピーですよね。とにかく人を笑顔にすることがライフスタイルになっています(笑)」
この活動が利用者と子どもたちから絶大な支持を受け、口コミやSNSなどで各地から依頼がきているそうです。一方で、「知らない人は呼びにくいと感じているのではないか」とベジさんは思い、活動を周知するため、直径3メートルのトランポリンを持って日本各地を訪れ、子どもたちと遊ぶ「旅するトランポリン」というツアーを企画。これまでに3回行いました。
「ありがたいことに僕を呼びたいという方がたくさんいてくださるんですけど、交通費自体がネックになってしまって…。だからこのツアーで自分から“押し寄せ”て、自分のことを知ってもらったり理解してもらったりした上で、皆さんに呼んでもらえたらと思ったんです。
トランポリンを跳んで笑顔にならなかった人を僕は知りません。トランポリンをやりながら怒ることもできません。参加した方たちは思いっきり笑ってくれる。そのつながりがうれしいんです」

人間関係結ぶ場所づくり
「お父さんバンク」立ち上げ

ベジさんは、自分の得意とすることが役立つならと、友人と立ち上げた「お父さんバンク」に登録しています。この団体は、得意技を持つ人と、それを必要とする人をつなぐプラットフォーム(基盤)。人間関係を結ぶ場所であり、ビジネスではないと言います。
「困り事やトラブルを押し付けるというのではなく、お願いした相手も喜んでもらえるという関わり方ができるんじゃないか|という発想から生まれました。分かりやすいように名称は『お父さんバンク』にしていますが、老若男女誰でも登録できます。
依頼の中には『一人では不安な場所に一緒に付き添ってほしい』『親子競技に出てほしい』といったものもあって、自分には得意技がないと思う人でも誰かの力になれます。善意の押し付けではなく、助け合いとか喜び合いが当たり前になればいいですよね」

家族の形が多様になる中、どこに助けを求めていいのか分からない人もいるかもしれません。ベジさんが言うように誰かを助けることが、自分の喜びになるといいなと思いました。
ベジさんの問い合わせ先はasanoakihico@gmail.com。活動はブログ「レクリエ日記(仮)」などで発信。

(桜井一恵)


投稿者: mgpress