2020.11.19 日本地域情報コンテンツ大賞・タブロイド部門で2年連続優秀賞

親もあげる?ベストな額は?お年玉事情は

今年も残りわずか。お正月に子どもたちが楽しみにしているお年玉ですが、渡す大人の中には「いくらあげればいいかな?」「親もあげた方がいいの?」といった悩みを抱える人も少なくありません。そこでお年玉の困り事について、3人の男の子(小学6年、4年、年少)を育てながら、親子向けのおこづかい教室を開くファイナンシャルプランナーの唐澤千恵美さん(39、塩尻市大門)に聞きました。

失敗も勉強金銭教育の機会に

唐澤さんは「お年玉は子どもへの金銭教育の良い機会。大人がもらうボーナスのようなもの」と言います。定期的に決まった額がもらえるお小遣いと違い、その年々でもらえる人が変わったり、経済事情で額が異なったりするからです。
「ボーナスが出たら、何にいくら必要かを考え、外食や旅行といった楽しみに使ったり、将来の備えとして貯金したりするケースが多いのではないでしょうか。これを子どもなりの金額で管理できるように教えるといいですね」

─親戚と同じくらいにするのに毎年苦労する。子どもの年代によってふさわしい額はどのくらいか?
「お年玉はいただくものなので、人によって年収や貯蓄額が異なるように、お年玉の額も違うことを理解させましょう。親戚間で大きな差が出ないよう、あらかじめ額を決めておくのもいいですね。子どもの数が違う場合は、家ごとに額が同じになるようにし、子どもへの配分はその家に任せてもいいと思います。
ちなみにわが家は、父母それぞれの祖父から『あげたい額』を、私の姉2人の家から子ども1人につき1000円をもらいます。この1000円は私と姉とで話し合って、互いの子どもたちは一律にしようと決めました」
─ 親もお年玉をあげるべき?
「親の考え方次第ですが、目的を金銭教育の機会と考えれば、他からいただくお年玉が少ないときは親があげてもいいと思います。
わが家は、今は親からあげていませんが、いただく人が少なくなってきたら、お金の使い方の練習のために渡してもいいと考えています」
─ お年玉を貯蓄するとしたら、どのようにすればいいか
「自宅近くの金融機関に口座を持ち、そこに預けることをお勧めします。なぜなら、その後子どもが自分でお小遣いを貯金したくなったときも、近所なら便利だからです。口座を開設する際は子どもと一緒に行って、書類の記入も自分でさせましょう。この貯金は自分のものと思えば、残高が増える喜びも実感できます。
わが家の子どもたちも近所の銀行に口座を持っています。お年玉を使った残りがある時や、1000円単位でお小遣いがたまった時には、『お金の赤ちゃん(利息)が生まれるようにしようか』と声を掛けています」
─ お年玉の使い道は子どもに任せているが、一気に全部使ってしまおうとするので、つい口を出してしまう
「大きな金額をもらったときは、将来のために貯金しておく大切さを教えるといいです。その上で『使ったらなくなる』経験をさせることも大事。『次はいくらとっておこうか』と考えられるようになります。
わが家では、お年玉をもらったら自由に使う分と、貯金する分を子どもと話し合って決めています。親の気持ちも伝えながら、最後は子どもに決めさせることで、本人も納得できると思います」
─ 今は貯金しているが、親の一存でこのまま続けていい?本人に管理させたいが、いつごろから任せればいいのか
「子どもが『自分のために貯金している』という意識が持てるように、いくら預けるかを話し合って決めるといいでしょう。親が任せても良いと感じるまでは、話し合いながら導くといいです。大事なのは、最後の決断は本人にさせることです。
私は自分の子どもが中学生になったら、少額投資非課税制度『ジュニアNISA』の口座を開設し、お年玉を使って自分で管理運用ができるようにしたいと思っています。親の目が届くうちにいろいろと挑戦させ、失敗をたくさん経験させたい。失敗したら、何が原因だったかを一緒に考えたいですね。
経済の動きに触れると政治にも自然と目が向き、選挙の投票に行かなければ-とつながっていくのが理想です」

唐澤さんは松本市出身。大学卒業後、東京で就職し、結婚を機にファイナンシャル・プランニング技能士を取得。その後、塩尻市に戻り、現在は保険代理店で働きながら、親子向けの金銭教育の講座を開く。
「冬休み親子おこづかい教室」を、28日と来年1月5日に松本市勤労者福祉センター(中央4)で開催。対象は年中~小学校低学年の親子。定員各日8組、参加無料。

事前に親族と金額相談も子育てママにアンケート

気になるけれど人には聞きにくいお年玉の金額。子育て中のお母さん26人に行ったアンケートを紹介します。

①子ども1人当たり、いくらあげたりもらったりしますか?
▽就学前500円=7人、1000円=8人、お菓子や物=3人
▽小学校低学年500円=1人、1000円=5人、2000円=3人、3000円=3人、5000円=1人
▽同高学年1000円=2人、2000円=1人、3000円=8人
▽中学生3000円=2人、5000円=4人
▽高校生5000円=2人、1万円=1人
「親族間で話し合って就学前500円、小学校低学年1000円、同高学年2000円、中学生3000円、高校生5000円と決めています」(松本市、N.T、子ども年長、年少、2歳)
「あげるのは義妹の子どもたちだけなので、毎年相談して“行って来い”になるようにしています」(松本市、N.K、中学1年、小学2年)
「就学前は500円、それ以上は1000円くらいと親族間で決めています。子どもの人数に関係なく、家ごとにあげたりもらったりする総金額が同じになるようにしています」(松本市、T.K、11歳、8歳、5歳)
「お正月は親戚宅をあまり訪問せず、いただかないようにしています。いただくことと、子どもの反応に引け目が…」(松本市、A.O、10歳、6歳、5歳)

②もらったお年玉はどうしていますか?
▽全額貯金=10人
▽一部使って残りは貯金=8人
▽親に預ける=1人
▽子どもが自分で管理=2人
「子どもが小さいので、預かってそれぞれの口座に貯金している」(安曇野市、K.M、4歳、2歳、1歳)
「今までは親が預かり子ども名義の口座に貯金していましたが、今年から自分で管理にさせました。お年玉も含めたお小遣いの使い方を、年間を通して自分で計画的にできるようにと」(長野市、M.M、中学2年)
「中学生までは一部お小遣いで、あとは貯金。高校生になったら自分で管理させています(集まった額により要相談)(塩尻市、F.K、専門学校生、高校1年 )
(梅田和恵)