2020.2.10 ウェブサイトをリニューアルしました

ゆかりの芸能人 中信から活躍 輝くふたり

松本地域にゆかりがある2人の芸能人が今年、さらに輝きを増しそうだ。一人は、小中学校時代を安曇野市、高校時代を松本市で過ごし、声優などとして活躍する守屋亨香さん。もう一人は、信州大農学部出身で2年間松本市暮らしを体験した俳優の野間口徹さんで、名バイプレーヤーとしてドラマやCMなどテレビで見ない日はないほどだ。2人に地域への思いや取り組んでいる仕事について聞いた。

俳優 野間口徹さん
学生時代に演劇に目覚め

テレビ番組「あなたの番です」「サラリーマンNeo」「あまちゃん」、映画「北の桜守」、乳酸菌飲料のヤクルトのCM…。出演作を挙げればきりがない野間口さんだが、「細かい役が多く、誤差の範囲内でずっと横ばい。いっぱい出ているような印象ですが、レギュラーの仕事はほとんどないんです」と笑う。
今年は、4月の舞台「桜の園」、WOWOWの「連続ドラマW頭取野崎修平」、31日公開の映画「AI崩壊」などへの出演が決まっている。

「親元を離れたい。センター試験だけで入れる大学へ」と信大農学部へ。「家ではテレビが禁止。その反動でビデオを借り、映画を見まくって留年しました」
2年間を過ごした松本キャンパス時代は、女鳥羽川の河原でクラスの仲間とよく酒を飲み、アルバイトに明け暮れたという。
印象に残っている味は、メーヤウのカレーと学生御用達の食堂「和(かのう)」(2018年閉店)。「和はボリュームたっぷり。メーヤウへは、辛いのは苦手だが、おいしいので、(辛さを)忘れたころにまた食べに行くという繰り返しでした」

演劇に目覚めたのは、伊那キャンパス(南箕輪村)に移ってから。「(移ってきた学生の)歓迎の演劇で、かっこいい先輩がいた。お手伝いしたい」と、演劇サークル「農業文化開発公社」の門をたたいたのが始まりだ。
人が足りず上がった舞台が、人生の転機に。「褒められて、それでちょっと調子に乗った。人を笑わせるのは楽しいと感じました」。演劇どっぷりの3年間を過ごした。
就職を考えたが、教職の単位を取り損ねた上、さらに時代は就職氷河期。「演劇をすることも含め、30歳までは東京で遊ばせてほしい」と親に相談。意外にも答えは「分かった」。
上京し、舞台のオーディションを受けたが“玉砕”。バイトに明け暮れ、芝居は見るだけという生活になった。そんな時にバイトの先輩に誘われ、お笑いもある舞台に出演。この経験が、後にコントユニット「親族代表」を結成するきっかけになった。
その後も「とにかく自分の爪痕を残そう」とオーディションを受け続けたが、結果が出ない期間は1年以上に。「(審査では)笑わせないように」とアドバイスを受けて臨んだ舞台のオーディションで合格した。

「人生のモットーは『欲を出すとアウト』。座右の銘は『行雲流水』。この役をやってほしいと言われるのがありがたい。出てるか出てないのか分からないところで、一生お芝居ができればいい」
長野県は、ついのすみかにしたい場所と言い、「松本は今の礎をつくってくれた場所。いつか戻ったときは、優しくしてください」と笑顔を見せた。

【プロフィル】
のまぐち・とおる 福岡県出身。1973(昭和48)年10月11日生まれ。信州大農学部卒業。テレビ、映画、CM、舞台と幅広く活動。俳優の嶋村太一さん、竹井亮介さんと結成したコントユニット「親族代表」の公演(不定期)にも取り組む。

声優 守屋亨香さん
声で元気を届けたい

昨年は、スマートフォン向けアプリ「次世代声優育成ゲーム『CUE!』」の鹿野志穂役に抜てきされ、「CUE!」のメーンキャラクターの役を務める16人のユニット「AiRBLUE(エールブルー)」としても活動した守屋さん。女性声優8人による「新声優アーティストユニット『DIALOGUE+(ダイアローグ)』」のメンバーとしてポニーキャニオンから「はじめてのかくめい!」でCDデビューするなど、歌、ダンスへも活動の幅を広げている。
「歌もダンスもまだまだ初心者ですが、頑張っています。ユニットでの活動は、やりたかったことの一つなので楽しい」
今年は18日の東京・池袋のアニソンライブを皮切りに、さまざまなイベントに出演。今年放送予定のテレビアニメ「おちこぼれフルーツタルト」に、メインキャストの「緑へも」役での出演も決まり、さらに大きく飛躍しそうだ。

声優として注目を集める守屋さんだが、デビューは子役だ。小学生のころから安曇野市の自宅から都内の芸能事務所に通い、テレビドラマやCMに出演した。
「特徴的な声で損をしたこともあった」と、悩んでいた中学生の時にアニメのオーディションに挑戦。声を褒められ、「自分のやりたい方向が決まりました」。
声優の魅力は、「自分ではない役になれるところ」と守屋さん。声優を目指す女の子たちのゲーム「CUE!」の鹿野志穂役への思い入れは強く、「コンプレックスだった声を生かそうと、声優になった経緯が全く同じ。彼女の気持ちになって演じられる」。

「松本の景色が好き、空気が好き」と守屋さん。それを楽しみたくて、高校時代はあえて徒歩で学校へ通った。小中学校時代は、外で基地を作ったり、木登りをしたりと、いい思い出がいっぱいという。「自然の中の伸び伸びとした環境で育ち、自分の武器にもなっています」
守屋さんは今後について、「たくさんの作品に出演し、自分の特徴的な声を生かして皆さんに元気を届けられたらうれしい」とし、「観光大使を務めたり、地元キャラクターの声を演じたりと、声優として地元に貢献したいですね」と夢を話す。

【プロフィル】
もりや・きょうか 長野県出身。5月22日生まれ。小中学生のころは安曇野市で暮らし、高校の時に松本市へ。小学生時代からテレビドラマ、CMなどに出演。高校時代から本格的に声優を志した。趣味はプロレス鑑賞、ドラム演奏など。

(八代けい子)