宿題、勉強への声掛け どうしている?

「宿題やった?」。言いたくはないけれどついつい言ってしまうこのせりふ。どうやったらスムーズに宿題や勉強に取り組んでくれるか悩みますよね。小・中学生の子どもを持つママ・パパに、家庭でどのように声を掛けているか聞きました。箕輪町で「自分の頭を使って学ぶ楽しさ」を伝えている、「さくら*みらい塾」の次世代学習アドバイザー小島亜矢子さん(49、同町)の助言と共に紹介します。

小・中学生の保護者へアンケート

【小学校低学年】

◆最初のうちは「やりなさい」と何度もぶつぶつ言っていましたが、反発ばかりして全く進みませんでした。そこで帰宅したら一言だけ「宿題は?」と声を掛け、あとは学校での出来事を聞いたり世間話をしたりするように。すると自分から宿題を取り出してやるようになりました(H・Tさん・木曽郡・子ども小1女、3歳男)
◆1年生のころから「宿題してから、おやつ、テレビやゲームだよ」と言い続け、2年生の今はそれが習慣になっています。ただ、答え合わせをして間違いを指摘すると、やる気をなくしてしまう。「あなたが駄目とは言っていないよ」と伝えたいし、間違いを上手に指摘する方法が知りたいです(O・Mさん・松本市・小2男、年中女)
◆個人的に宿題の内容に疑問を感じていたこと、子どもにとっては単純な作業を繰り返すだけのようで苦痛を感じていたので、宿題はやらせていません。その代わり本人のやりたい学習や算数を取り入れた遊びなどを行い、学校の勉強の進み具合や子どもの理解度は親が把握するようにしています。独特のやり方ですが、子どもともよく話し合い、わが家の方針を先生に話して快諾を得ました(M・Oさん・松本市・小1男、年少女)
◆1年生の時から帰宅したらおやつを食べて、すぐに宿題を終わらせるようにしています。遊びたい気持ちもあると思いますが、習慣付いてきたので今はわりと自然に取り組めています。母が夕飯の支度をしているそばで宿題に向かうようにし、分からないときはすぐ聞ける環境をつくっています(H・Kさん・木曽郡・小2男、年少男、1歳双子女)
◆小学2年の娘は学校から帰ってくると、近くの児童館で遊びたいと言うので、宿題を持たせて行かせます。児童館で友達と一緒にやってきます(T・Kさん・松本市・小5男、小2女、年長女)
◆宿題はやらせたいとは思いますが、本人がやると思わない限り難しいと思います。小学生だとやらないのは親の責任というような雰囲気だし、担任の先生からも何度も連絡をもらい申し訳ない気持ちになりました。いろいろ相談した結果、うちの子は耳から聞く言葉は聞き流してしまう傾向があることが分かったので、宿題をやってからおやつを食べるというイラストを描いて玄関に貼りました。そうしたら自然とやるようになりほっとしています(S・Aさん・安曇野市・小4女)
◆漢字の書き取りなどは作業のようになっていて、あまり効果がないと思いつつも宿題は先生との約束だからと言ってやらせています。「やらないと先生に電話するよ」と言うとやってくれますが、いつまで脅しが通用するのか…。今のところは何とかやっています(K・Yさん・安曇野市・小4男、小2男)

【小学校高学年・中学生】

◆宿題は学校から帰ってきたらすぐ、または帰りのバスの中でやっています。家で好きなテレビを見るために、やることは先に終わらせること、やらないとお母さんの怒りの爆弾が落ちてくる、と小1のころから習慣付けています。家では母の目が届くリビングでやります(K・Iさん・松本市・小6男、小3男)
◆宿題、勉強の言葉を「クエスト(課題)」と置き換えて、「今日のクエストはクリアした?」「クエスト、スムーズにできた?」などゲームをクリアしてもらう感覚で声を掛けていました(T・Yさん・松本市・中1男、小4女)
◆「宿題は何があるのかな?」「何時から始めようか?」など、できるだけ命令ではなく質問するようにしています。すんなりやる時もあればやらない時もありますが…(S・Mさん・松本市・中1男)
◆親の欲目かもしれませんが、自分のペースで勉強できている様子なので中学に入ってからはあまり声掛けしてないです。小学3、4年生のころ、帰宅後だらだらしている時は「この後の予定はどうする?」と声を掛けてました。この時にまず自分の予定を伝えるのがこつで、「ママは5時になったら夕飯の支度するから、ゲームするなら今のうちだよ」という感じで話していました(W・Tさん・松本市・中2男)

楽しい学び方一緒に―さくら*みらい塾次世代学習アドバイザー 小島亜矢子さん

小島さんは県内の中学校で社会科を教えた元教諭。3年間の育児休業後に復帰したものの「わが子と一緒にいたい」という気持ちが強くなり退職。すぐに「勉強を教えてほしい」というお母さんたちがいたことから、箕輪町の自宅で「さくら*みらい塾」を始めました。
参考書やテキストを使って教える一般的な塾ではなく、問題を絵に描いて解く「お絵かき算数教室」というユニークな学習方法が特徴です。「知りたい、学びたいは人間の本能。自分が楽しいと思える学び方を一緒に見つけよう」がモットー。中学2年生の女の子のお母さんです。
─家庭学習ではどんな声掛けをしたらいいですか?
「娘が小学校3年生の時、宿題をやりたくないと30分泣いていたことがありました。その30分の間にさっさと終わらせればいいのにと思いましたが、泣く理由を聞くと漢字の繰り返しの練習が嫌だから─と言うのです。書ける漢字を繰り返し書くことは娘にとって意味がないことだと思い、代わりに違うことを提案してみました。
例えば『新聞をめくるだけでいいからやってごらん。難しそうな漢字を見つけてみようよ』といったように。担任の先生にも伝えて理解してもらいました。
親御さんは、まずはどんな宿題が出ているかを確認し、やりたくない場合はその理由を聞くことが大事だと思います。宿題をやらないのは、その理由を親に分かってほしいというサインかもしれません。どうしても宿題をやりたくないなら、本人の興味があることから学びにつなげるのがいいと思います。
どんなことでも学びにつなげる声掛けをしていると、学ぶ楽しさを自分で見つけるようになります」
─間違いを子どもに伝える時はどう言えばいいですか?
「答え合わせをして間違えたことを一番分かっているのは子ども自身。それをわざわざ指摘されると『そんなことわかってるよ!』となりますよね(笑)。大人でも同じことをされたら嫌です。
なので『自分だったらどう言われるとやる気になるのか』と親自身で考えるのが一番いいです。私だったら『惜しい!あとここだけ分かれば完璧じゃん!後で見せてね』とさらっと言い、さっと去ります。
わが子だからこそ何とかしたくて感情的になってしまうのは私も一緒です。そんな時はとりあえず気持ちを落ち着かせるためにいったんその場を離れます」
(本庄みどり)