「信州健康かるた」製作団体代表小手川直史さんに聞く―楽しく健康知識に触れて

「かるた」を通して健康知識に触れてもらい、生涯にわたる「健康」を手に入れてほしい…。そんな願いで県内の医療従事者らでつくる団体・信州メディビトネット(松本市)が中心となって、各地の親子らに呼び掛けて作っていた「信州健康かるた」が完成し、11日にゆめひろば庄内(同市出川)でかるた大会を開きます。同団体の代表で内科医の小手川直史さん(44、同市里山辺)に話を聞きました。

─なぜ、かるたを作ったのですか。
「信州メディビトネットは市民向けに健康啓発活動をしていますが、どうしてもその場限りになってしまい伝わりにくい、情報があふれる中で市民も何が正しいのか判断がつきにくい、といった悩みを抱えていました。
この課題を解決できないかといろいろ考えた結果、子どものうちから健康に関する基礎知識を繰り返し学べるような仕組みづくりが必要-という意見で一致。それなら健康標語を暗記できそうなかるたを作ろう、ということになりました。県の地域発元気づくり支援金を活用して昨年から取り組んでいます。
医療関係者が作って提供しても認知されないので、市民の皆さんに参加してもらい、昨年2月からさまざまなワークショップを開いて一緒に作り上げてきました。
ことわざや童話のように最初は意味が分からなくても、耳で覚えておくことで、いつか何かあったときに思い出せるきっかけになるといいなと思っています。大人になると生活習慣はなかなか変えられません。子どもたちへの健康教育こそが未来につながる、と信じて考えたのがこの企画です」
─応募数や選考方法、どんなかるたか教えてください。
「『きみのことばがかるたになる!』と標語を募集したところ、全国から約400点も集まりました。
健康かるた製作委員会で70点に絞り込み、10月に図書館やこどもプラザなど松本市内8カ所で人気投票を行い、46点を選びました。『ためないで脂肪・ストレス・ごみ・宿題』『お父さんこれ捨てようコレステロール』など、ユニークで覚えやすいものがそろっています。作品は全てホームページで紹介しています。
標語に合わせる絵は、11月のワークショップで市民の皆さんに描いていただきました。読み札には専門家による解説をそれぞれ120文字付けました。これがあることで子どもも標語の意味を理解できます。想像以上に良いものに仕上がったと思います」
─「信州健康かるた」に込めた思いを聞かせてください。
「普段は忘れがちですが、『健康』は基本中の基本です。学校できちんと習う機会はほとんどありませんが一番大事なこと。かるた遊びを通して、子どもたちが『健康』という一生の宝物を手にし、かるたで学んだ知識を親や祖父母など大人に伝えて健康の輪が広がればと願っています。
この健康教育が、長野県の健康長寿の延伸や社会保障費の削減などにつながることも期待しています」
─2月11日のかるた大会はどんな内容ですか?
「松本市の子育て交流サイト『はぐまつ』が企画する交流会の一つとして開催します。製作委員会が手作りしたA4サイズの大判ラミネートかるたを使い、午前と午後に2回ずつ行う予定です。大勢の人に参加してもらい、標語に書かれた健康知識を知る機会になればうれしいです。
かるたをできるだけ多くの人に見ていただくため、市内各地で巡回展示もしていく予定です。来年以降は幼稚園・保育園や小学校、児童センター、こども食堂などでかるた大会を開く計画もあります。
また、クラウドファンディングなどで資金が得られたら、かるたを印刷して中信地区の園や学校に配布したいと思っています。活動をサポートしてくださる個人や団体、かるた大会の開催希望も募っています」

かるた大会は午前10時~午後3時。絵本の読み聞かせ(11時~)、骨や血管などの年齢を無料で測定できる大人向けの「自分の体を知ろう!健康年齢ピック」(11時半から先着60人)もある。参加無料、申し込み不要。信州メディビトネット電話0263・75・6815(木曜を除く平日の午前11時~午後3時)
(藤原里絵)