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桐原輪店桐原社長/松本市交通安全・都市交通課百瀬課長補佐に聞く―シニア世代の自転車

高齢者の運転による自動車事故が社会問題になる中、生活の「足」として自転車に注目が集まっています。健康増進にもいい自転車は、手軽で便利な移動手段。シニア世代が安全で快適に乗るために、自分に合った選び方を自転車販売修理・桐原輪店(松本市中央1)の桐原崇光社長(68)に、運転時の注意点などを同市交通安全・都市交通課の百瀬和弥課長補佐(47)に聞きました。

▽選び方
-安全のため、どのような自転車を選ぶとよいか
年を重ねると足が上がりにくくなったり、膝が痛くなったりします。フレームの形状がU字型になっている「U型フレーム」は、足の引っ掛かりが少なく、乗り降りが楽でお薦めです。
タイヤのサイズが大き過ぎると、危険時に足がすぐに地面に着きません。今まで乗っていた自転車よりも一回り小さいサイズの自転車を選ぶと、より安全に乗れるでしょう。
そして半年に1回、最低でも年1回は、ブレーキなどの点検・整備を受けてください。
-電動アシスト付き自転車が注目されているが
モーターの補助でペダルが軽いのが特徴。坂を多く走る人や、脚力や膝に不安がある人などが選んでいます。高齢者の運転による重大な自動車事故が相次いで発生したここ数年、運転免許返納者の生活の「足」として注目が高まっています。
ただし、特有の感覚に慣れるまでは恐怖感があったり、ペダルが軽いため思った以上にスピードが出たりすることがあります。安全な場所で十分に練習してから乗りましょう。

一層の安全確認心掛け

▽運転時の注意点
-高齢者の自転車事故の状況は
2019年に松本市内で発生した自転車が絡んだ人身事故195件のうち、65歳以上が関係した事故は23件。23人が負傷し、そのうち重傷は8人(1人は15日後に死亡)。発生時間帯は午前10時から正午ごろに買い物や訪問の途中の自宅から比較的近い場所で多く起こっています。
23件中20件は自転車側にも安全確認や一時停止、徐行の怠りなど何らかの違反が認められ、道幅の狭い交差点で出合い頭の事故が多く発生しています。
-運転時に守らなくてはならない点は
自転車は道路交通法では軽車両の位置付けで、車の仲間。信号や標識など交通法規に従う義務があります。
歩道と車道の区別があるところは、車道の左側通行が原則。例外的に13歳未満と70歳以上などは「自転車通行可」の標識がなくても歩道を走れますが、その場合も歩行者が優先で、車道寄りか指定部分を徐行します。
物を持ちながら、傘を差しながらの運転も違反になります。
-運転時に心掛けたいポイントは
踏み出し時のふらつき、わずかな段差での転倒、適切なブレーキのかけ方などに注意が必要です。動体視力の衰えなどから危険の発見が遅れ、それを回避する身体能力も徐々に低下してきます。年齢なりの一層の安全確認を心掛けましょう。福祉ひろばなどで開く交通安全教室で、ルールやマナーを確認することもお勧めします。
昨年10月に、県条例で自転車利用者に損害賠償保険の加入が義務付けられました。自身の加入状況を確認し、万が一に備えてください。自転車安全整備士の点検・整備を受けると貼付される「TSマーク」の付帯保険などもあります。
(青木尚美)