2020.11.19 日本地域情報コンテンツ大賞・タブロイド部門で2年連続優秀賞

移動知事室で意見交換

学校について語る
「ネクストいけでゅ」「シャインマム」が参加

阿部守一知事が地域に出て一定期間執務する「移動知事室」が、大北地域で1月15、16日に行われました。池田町交流センター「かえで」で母親団体らと行った意見交換会の一部を紹介します。
参加したのは、町内の保護者でつくる教育活動団体「ネクストいけでゅ」と、大北や安曇野地域で活動する女性団体「シャインマム」のメンバー計8人。小学生の子どもを持つ保護者と知事は、主に「学校」に関する話題で意見を交わしました。

地域で学校支え 住民も教育参加

保護者 私は地域の中で子どもを育てていきたいと考えています。それには住民がもっと教育に参加してほしい。住民との関わりを通して、子どもたちは地域で主体的に生きていけるようになると思います。
知事 同感です。県としても地域住民が学校運営に関わる「信州型コミュニティスクール」を進めています。学校と地域が一体になり、皆で支える学校づくりをしたいですよね。
地域には今、社会経験が豊富な人がたくさんいます。その方々に海外での体験や仕事のことなどを話してもらう機会を設けて、子どもたちに生きる力を付ける大切さを伝えてもらいたいです。

障害ある子ども受け入れる体制

保護者 海外では障害のあるなしに関わらず一緒に楽しめる場があるけれど、日本、特に学校ではいろいろな「違い」を感じる場がないように思います。私の子どもは特別支援学級にいますが、違いを受け入れられず、他の子と区別されてしまうのではないかと危惧しています。
知事 社会が多様であるように、学校も多様であるべきだと思います。「いろんな人がいる」ということを学校で知ることが、大人になってからすごく重要だと思います。そもそも「学校ってこういうもの」というイメージがすり込まれ過ぎていると感じています。
保護者 発達障害の子どもがいます。なるべく早いうちに療育を受けさせることによって、社会との関わりのストレスを減らせると言われました。特別支援学級に通っていますが、サポートとして(障害のある子どもや特別支援学級に通う中学生らが対象の)放課後等デイサービスも利用していて、そこを通して理学療法士や作業療法士に見てもらっています。
そのような専門家の方に学校で見ていただけるといいなと思います。各学校に配置されているスクールカウンセラーのように。低学年の子どもには身体的なサポートがすごく大事なんですよね。コミュニケーション能力のサポートも受けさせたいです。
でも、専門家に見ていただくには町外へ行かなければならず送迎が必要。通えないお子さんがいるのが現実です。小さな地域では専門家が巡回し、アドバイスをしてくれる態勢があるといいです。
知事 まずは人を育てないといけない。専門家を増やすことは、県立大学でも考えていく必要があります。
送迎の問題に関しては、歩いて行ける範囲に望むものを全て持ってくるということはできません。課題はたくさんありますが考えていきたいと思います。

従来の学校概念改革を考える時

保護者 校外での学びを認めてもらいたいです。教室にいるのがつらい、苦痛という子がいます。
知事 学校の仕組みに疑問を持ち「積極的不登校」を選ぶ子どもたちがいる中、従来の学校の常識を疑うことが必要だと思っています。学校概念を考える時なのかなと思います。
学校が子どもたちにとってストレスの場であってはいけない。子どもたちがそれぞれ持っている能力や生きる力を型にはめようとする教育ではなく、「得意な分野を頑張る自分のことを見てくれる学校」になっていけばいいですよね。保護者の皆さんがこのように声を上げていってほしいと思います。
ご意見を真摯(しんし)に受け止め、教育委員会とともに改革を進めていきたいと思います。

ネクストいけでゅの皆川瑞穂さん(42、池田町)は「自分の思いが絶対に通じると思ってこの場にきました。知事のお話を直接聞けたのは貴重で良かった。私たちの小さな活動に声援をいただけたことも成果でした」。
(桜井一恵)