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上高地唯一の民間常駐ガイド 魅力を伝え続けて

毎年、4月の上高地(松本市安曇)の開山祭から11月の閉山祭までの約7カ月間を現地で過ごす。上高地唯一のガイド組織「FIVESENSE(ファイブセンス)」で現場責任者を務める山部茜さん(33)。14年目のシーズン入りが約1カ月後に迫り、早くも心を躍らせる。
自身の他に3人のガイドをまとめながら、旅行者に上高地の自然や動植物などの魅力を伝え続けている。「旅の思い出の中の上高地が、より鮮やかになってくれたら」と話す。
東京都八王子市の出身。専門学校で自然環境保全を学んだ後、2007年にホテル経営などの五千尺(松本市安曇)に就職、同社が運営するナショナルパークガイドで、ネイチャーガイドとして活動を始めた。
「4月は雪をかぶった穂高連峰が一番美しく、6月は鳥の声を聞くのには最適。7、8月は夏の花が真っ盛りで、10月になると紅葉が見ごろです」。上高地の四季が頭の中に刻み込まれている。
お客さんが上高地で何を体験し、何を見たいのかを考慮しながら案内するのがガイドの役目。「上高地は山、鳥、花、季節の移ろいなど、いろんな分野が魅力的で、懐が深い」と山部さん。「時間による山や川の色の変化など、自分の引き出しの中からその時々に合った魅力を出しています」と語る。
FIVESENSEはこのほど、環境省など主催の「第15回エコツーリズム大賞」の特別賞を受賞した。「地域と一体となって観光業を盛り上げるため、誇りを持って活動している。多くの人に知ってもらえれば」。山部さんはそう話し、受賞を今後の活動の励みにしたい考えだ。
冬季は、松本市内の平場で講習会などを開いており、年間を通じて上高地の魅力を発信している。「どこにいても仕事場(上高地)のことを本気で考えられるのは幸せ」。言葉の端々に、熱い「上高地愛」がにじむ。
(浜秋彦)