塩尻の家具2店が閉店へ

中部家具 路線変更も経営厳しく店の老朽化も影響

塩尻市の家具店「中部家具」(広丘堅石)と「丸屋家具」(広丘吉田)が4、5月、相次いで閉店する。大手家具チェーン店出店など環境の変化を受け、のれんを下ろす。
中部家具=写真上=は、1973(昭和48)年に現在地で家具の販売を始めた。店舗は平屋建て約3300平方メートルで、当時県内では珍しかったワンフロア型。実用的で手に取りやすい価格帯の家具を中心に家電や食品も扱い、ピークの92年には年間約20億円を売り上げた。
その後、大型スーパーや電気店の出店を受け、11年前に家具専門店に。国産品を主力とする高級品路線へシフトしたが、近くに大手家具チェーンが出店。「ここ数年は赤字。不動産賃貸業の収益でカバーしながら従業員を思い踏ん張ってきた」と、同店を運営する中部家具貿易の清水吉則社長(72)。
だが、店舗の老朽化が進んだこともあり、4月12日での閉店を決めた。会社を隣の敷地にある倉庫に移し、1年間ほどは修理などを続ける。店舗跡地の活用は決まっていない。

丸屋家具 住宅事情変わり競争激化介護事業は継続

丸屋家具=写真下=は1916(大正5)年、松本市の六九商店街で創業した。その後、山梨県にも出店し卸売業も展開。ピーク時の昭和50年代には4店舗を運営し、社員は70人以上、売り上げは年間約21億円に達した。
2005年以降は、高級品路線の店づくりを進めていたが、住宅がコンパクトになったり作り付け家具が増えたりと住宅事情が変化したことや、住宅メーカーと家具メーカーが組んで販売展開する競争激化の波も受けて売り上げは減少。直近の売り上げは、家具部門単体で年間約8000万円。消費税増税前の駆け込み需要で黒字ではあったものの、丸山斉(ひとし)社長(64)は「先が見通せない」として、5月17日をもって閉店をすることを決めた。
建物1階の一部で営業している介護の事業は続け、家具の修理も当面受け付ける。1、2階の家具店だったフロアは大手ベッドメーカーに貸し出し、6月20日にショールームとしてオープンする。