歴史ある味と技術継承 「お弁当のカワカミ」王滝へ事業譲渡

塩尻市大門八番町の駅弁や仕出しなどの老舗「カワカミ」が1日、事業を飲食店チェーンの王滝(松本市笹賀)に譲渡した。「お弁当のカワカミ」として親しまれ130年。歴史ある味と技術は引き継がれることになった。
「お弁当のカワカミ・王滝ケータリングサービス塩尻支店」として現在の場所で営業を続ける。カワカミの三浦正社長(73)がアドバイザーとなり、カワカミの従業員が調理をする。
新たな分野として、中食(なかしょく)事業強化を目指す王滝は今後、塩尻市を拠点に木曽郡や伊那市方面へ販路拡大を目指す他、新商品の開発にも取り組む予定だ。
カワカミは、明治時代に中央本線、篠ノ井線の敷設に尽力した政治家の故川上源一さんが1890年に創業。塩尻駅や松本駅の駅弁の老舗として親しまれ、1982年には日本で初めて酒付き弁当「ワインランチ」を発売した。
現在、塩尻、松本両駅には十数種類の駅弁を卸しており、昭和時代からの「とりめし」や「とり釜めし」、数年前に発売した「山里おつまみ弁当」が人気という。
駅弁の売り上げが減少する中、数年前、カワカミと王滝が共同で弁当を開発した縁で譲渡となった。三浦社長は「今後は王滝さんの力を借りながら新しい分野も広げていきたい」と話す。
JR塩尻駅構内の喫茶店「ミドリカフェ」は引き続きカワカミが運営する。