今後の展望などは―松本パルコ新店長・伊藤智人さんに聞く

新型コロナウイルス禍で小売業に逆風が吹く中、松本パルコ(松本市中央1)のかじ取りを担う新店長の伊藤智人さん(50)。現状認識や今後の展望などを聞いた。

「今できるサービス」を発信

─松本の印象は
観光資源のある中小都市は意外と少ない。松本城などの国宝があるのは魅力だ。縄手通りなど景観が保たれ、コンパクトにまとまっているところもいい。

─新型コロナウイルスの影響は
2017年のイオンモール松本の開業以来、売り上げは厳しい状況が続いていたが、今年1、2月は入館客数が前年を上回った。下げ止まりの手応えもあった矢先のコロナウイルス禍。上昇基調に転じる流れに水を差された。しかし、底打ちの感触はあるので、早く終息してもらい、勢いを取り戻したい。

─入館客数が回復した要因は
昨年10月に「毎日ぷらパルコ」(パルコで買い物をしなくても駐車場代が1時間無料になるサービス)を導入、駐車場の稼働率が上がり、それが入館客数にも反映した。店を選ぶときの選択肢として駐車場が占める比重は大きい。ただ、入館客数増が売り上げ増につながる前にコロナウイルスが来てしまった。
大々的なイベントは自粛せざるを得ないので、毎日ぷらパルコなど今行っているサービスをもっと広域に発信していきたい。

─今春のテナントのリニューアルの狙いは
1階のテナントは政令市以外では珍しく、感度の高いショップが並んだ。これは、こだわりやファッション性の高さなどを前面に出した開業当時の松本パルコへの原点回帰。これを起爆剤に、さらにテナントを誘致したい。

─今後の展望は
この2、3年、イオンモール松本の影響で売り上げが低下したとされていたが、実はネットショッピングの地方都市への広がりの方が大きかったと思う。今は「対イオン」はあまり気にしていない。
今後、イオンモール松本とは「松本に人を呼ぶことを一緒に盛り上げていこう」という共存共栄のスタンスでいく。私が就任してから3回ほど(イオンモール松本と)打ち合わせをしている。一方的なラブレターではなく、お互いの政策だ。そこに商店街の人たちも加わってほしい。