草木染でガード 植物の力マスクに活用

手作りマスク販売 天然成分の効果に期待

植物が本来持つ抗菌性などに注目し、独自に野草を配合したり、地元で収穫した素材を手間暇かけて加工したり―。新型コロナウイルス感染症の拡大で布マスクの利用が増える中、少しでも効果を高めようと、漢方や草木染を生かしたマスクが登場した。
王滝村でキャンプ場などの指定管理をしている「レクスト滝越」が作るのは、村内産の藍、ドングリ、キハダを使った草木染布マスク。静岡県から移住した倉橋五男さん(70)が丁寧に染める。
松本市松原の「漢方専門店友愈(ゆうゆ)」は、松ぼっくり、ユーカリ、桑の実を煮出した液に漬けて乾かしたガーゼを内側に使ったマスクを作っている。いずれも、柔らかな手触りと自然の風合いが特長。草木の持つ天然のパワーに、コロナウイルス撃退の期待を込める。

レクスト滝越

王滝村で、藍、ドングリ、キハダの3種類の草木染布マスク作りを始めた「レクスト滝越」。長引く新型コロナウイルス禍を受け、自分たちで何かできないかと企画した。
倉橋五男さん(70)は3年前に村内へ移り住んだ。かつて紡績会社で繊維の研究をしていた際の知識を生かし、染めを担当。自ら栽培した藍、1個ずつ殻をむいたドングリ、キハダを使っている。「予想以上にきれいな色が出た」と倉橋さん。
縫いは村のお母さんたちに依頼。染め、縫い、共に作業には賃金を払っている。試作品のモニター調査を経て発売。キハダのマスクを試した村地域おこし協力隊の小澤優衣さん(28)は「不織布マスクだと肌がすれたりかゆくなったりしたけれど、これはとても気持ちいいです」。
今後は1週間で約30枚の製造を目指す。倉橋さんは「いずれは効能を検証したい。植物の力を借りながら、使い捨てでなく新たな良いマスクが生まれるきっかけになれば」と話している。

漢方専門店友愈

松本市の「漢方専門店友愈」は、野草染めの抗菌布マスクの製作を4月から始めた。同店代表で漢方が専門の国際中医師の資格を持つ西村里織さん(42)が、漢方の知識を生かした布マスクができないかと考え、せきや喉の痛みの緩和に処方してきた松ぼっくりに注目。抗菌性のあるユーカリと、桑の実に含まれるビタミンCやカリウムなどによる免疫力向上効果にも期待した。
布マスクは、着物メーカーで縫製経験のあるスタッフの横内美香さんが1枚ずつ縫う。当面は1週間に30個ほどを作る予定だ。

【草木染布マスク】 大人用(17センチ×10センチ)1500円、子ども用(13センチ×9センチ)1300円。電話で注文を受け発送する。レクスト滝越 ℡0264・48・2245
【野草染めの抗菌布マスク】 大(20センチ×13センチ)2000円、小(14センチ×10センチ)1800円。マスクは1人4枚まで。中南信在住者は500円引き。問い合わせは友愈 ℡0263・75・8872