無償弁当で笑顔の輪 三協電気工業と牛ノ城

新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための臨時休校や、外出自粛中の子育て家庭を「食」で元気づけようと、無償で弁当を配る活動が松本市内で行われている。閉塞(へいそく)感の中で、善意と連帯の輪が地域に笑顔を広げている。
電気設備の三協電気工業(女鳥羽1)は、不登校の児童、生徒らが通う「子どもの支援・相談スペースはぐルッポ」に、宴会・婚礼施設の深志神社梅風閣(深志3)が作った弁当30個を提供した。彩り良く多品目が入った弁当が配られると、子どもたちは「デザートまで入ってる」「おいしい」と大喜び。西森尚己代表は「職員もお母さんたちも助かり、子どももうれしい。ありがたい」。
社会貢献の一環として着手。2回目から建設業や電気業など同業者の賛同が広がり、毎週水曜日に市内の児童施設に届ける。「協力してくれる皆さんの気持ちを形にしていきたい。こうした取り組みが各地で広がれば」と百瀬友志紘副社長(38)。

松本市中央2の鉄板焼き「牛ノ城」は「こどもごはん。」と銘打った弁当の限定配布を店頭で始めた。こだわるのは店で提供する高級食材を使った弁当。2人の子を持つ会社員の佐久間佑季さん(30、里山辺)は「和牛フィレとお野菜のイクラのせご飯」を受け取り、「評判店の味を子どもと一緒に楽しめてうれしい」。
店主の伊藤誠さん(30)が「いろいろなことが自粛だけれど、外食のおいしい料理が食べたい」という友人の子どもの声を聞いたのがきっかけ。地元企業に相談し、10社から協賛を得た。
外食の自粛要請で5月6日までの営業を休止、気持ちが落ち込みがちだったが、弁当を食べた子どもたちから寄せられるコメントに元気付けられている。「おいしいもので人を笑顔にできるのは料理人の特権。感謝されることで自分も前向きになれる」。落ち着いたら協賛企業に恩返しをしたいという。
5月1日まで。1回約20食。インスタグラム「牛ノ城」で応募を受け付けている。