【なないろキッズ】 #38 非常時の情報は慎重に

災害など、地域一帯に非常事態が起きて、行動や生活に制限がかかったり、先の見通しが持ちにくい状況になったりすると、子どもの不安やストレスもどんどん大きくなります。今回から数回は、発達の偏りのあるお子さんとの生活を想定した非常時の対策を紹介します。
非常時は、大人にとっては情報の収集は大切です。でも子どもにとっては、テレビのセンセーショナルな映像や音の印象が強過ぎて、必要以上に不安をかきたてられて不調になったり、内容を正確に理解できないまま独特の思い込みや偏見を抱いてしまったりということもしばしば起こります。
影響を受けて不安になりやすい子どもがいる家庭では、テレビのニュースやワイドショー番組は、つけておく時間のコントロール(一切見ないようにする方がよいことも)をし、必要な情報はインターネットなどで子どもの目に触れない形で得るようにするなどしましょう。
また、大人同士の会話も、災害関係の話ばかりになると、子どもが何となく不安で落ち着かなくなったり、つまらなくて不機嫌になったりもします。子どもがいるときはそういった話題は必要最小限にとどめる努力も必要です。同居のおじいちゃん、おばあちゃんなどにも協力をお願いするようにしましょう。
大人もむやみやたらとSNS(会員制交流サイト)やネットで情報検索をし過ぎて、真偽不明の情報に惑わされてしまうのも精神健康上よくありません。信頼のおける情報源に絞ることをお勧めします。
そして、子どもに伝えるべき情報は、子どもに分かりやすい形でしっかり伝えるようにしましょう。具体的な伝え方は次回以降に続きます。