北ア広域消防本部 初の女性消防士

北アルプス広域消防本部(大町市)初の女性消防士として、今春採用された伊藤美咲さん(22、松川村)と髙橋有美花さん(21、大町市)が、現場での活動を目指して訓練に励んでいる。2人とも消防職員の姿を見たり、話を聞いたりする中で消防士を志し、専門の教育機関へ進んで救急救命士資格を取得。地域の消防、救急を支えたい─と意欲を燃やす。
伊藤さんは幼いころから、消防署の見学や職場体験を通じて消防士に憧れを抱いていた。同本部の職員から救急救命士という道もあると教えられ、旧大町北(現大町岳陽)高校を卒業後、日本体育大保健医療学部(横浜市)の救急医療学科に進んだ。
「事故や病気の予防につながる知識も広く住民に伝えていきたい。女性の傷病者の中には、女性特有の疾病のつらさなど男性に言いにくいこともあると思うので、女性の立場で寄り添い、少しでも不安を軽減できれば」と伊藤さん。
人を助ける仕事に就きたいと考えていた髙橋さんは、小学校の消防署見学の際に職員から聞いた「女性でもなれるんだよ」との言葉で消防士が夢に。大町岳陽高校を卒業し、長野救命医療専門学校(東御市)救急救命士学科で学んだ。
専門学校の時に同本部で行った救急車への同乗実習の際、女性の傷病者が震える手で自分の手を握り頼ってくれたことが印象深いと言い、「女性だからできることもあると実感した。住民の安全を守る自覚を強く持ち、学んできたことを1日も早く現場で実践したい」と意気込む。
2人は9日から、県消防学校(長野市)初任科で座学や基礎訓練などを受けている。10月初めに卒業予定で、その後、配属先が決まる。同本部の山本智通総務課長(58)は「女性ならではの気配りに住民も期待していると思う。後に続く女性職員の見本になるよう頑張ってほしい」と話す。